2020年上半期業績は12％増収 　アストラゼネカ

　アストラゼネカは24日、2020年上半期業績ハイライトを発表した。上半期の総売上高は12%増（CERベースでは14%増）の126億2900万ドルで、3 つの治療領域7および全地域において総売上高が伸長した。同上半期のハイライトは、次の通り。
　・新薬の業績は、42%増（CER ベースでは 45%増）の63億5300万ドル。これには 71%増（CER ベースでは 79%増）であった新興市場での新薬の売上 14 億0600万ドルを含む。
　これら新薬は全世界の総売上高の50%を占めた（2019 上半期：40%）。
　・全治療領域で総売上高が伸長：オンコロジー領域では 28%増（CERベースでは 31%増）の53億2400 万ドル、New CVRM 領域 8では 8%増（CERベースでは11%増）の22億6500万ドル、呼吸器・免疫領域では5%増（CER ベースでは 7%増）の26億7600万ドル。
第2四半期、中国でのパルミコートの売上に対する COVID-19 の影響を反映し、呼吸器・免疫領域の総売上高は11%減（CER ベースでは 8%減）の11億2200万ドルであった。
　・全地域で総売上高が増加：新興市場では9%増加（CER ベースでは 15%増）し43 億2900 万ドル、うち中国の総売上高は10%増加（CER ベースでは14%増）し26億5900万ドルであった。中国の第2四半期の総売上高は7%増（CER ベースでは 12%増）の12億4300 万ドル。
　同上半期、米国の総売上高は13%増の41億7700万ドル、ヨーロッパの総売上高は17%増（CER ベースでは 20%増）の24億4700 万ドルであった。
　新型コロナウイルス感染症（COVID-19）関連では、前回の2020年第1四半期の業績発表において列挙した数々の取り組みに加え、SARSCoV-2ウイルスを標的とし、過剰免疫反応により生ずる高サイトカイン血症（サイトカインストーム）を低減し、臓器障害を抑制する新しい方法を検討する研究を始動した。
　アストラゼネカは、同パンデミック中、営利を目的としないワクチンの広範かつ公平な世界的供給を優先事項としている。本年7月、オックスフォード大学が主導する進行中のP1/2相COV001 試験の結果がThe Lancetに掲載され、遺伝子組み換えアデノウイルスワクチンAZD1222（ChAdOx1nCoV-19）が被験者において、その忍容性が確認されるとともに SARS-Co-V ウイルスに対する強固な免疫反応を示した。現在、後期臨床試験が英国、ブラジルおよび南アフリカで実施されており、米国でも開始される予定だ。
　これらの試験は、同ワクチンの COVID-19 からの防御効果の程度を検証し、さまざまな年齢範囲およびさまざまな用量における安全性と免疫反応を評価する。