適正使用・普及・啓発目的に「次亜塩素酸化学工業会」設立

 新型コロナウイルスの除菌などで繁用されている次亜塩素酸水の科学的かつ有効な規格基準をつくり、安全かつ効果的な使用の普及・啓発活動を目的とした「一般社団法人 次亜塩素酸化学工業会」が4日、設立された。

工業会が発行する認証マーク


 次亜塩素酸水は、ウイルスをはじめ細菌・真菌まで広いスペクトルの微生物に有効とされ、その高い安全性と優れた効果から、平成14年6月に厚生労働省より、成分の規格や使用の基準を定めた上で食品への使用が認められている。
 また、令和2年6月に、製品評価技術基盤機構(NITE)が、新型コロナウイルスに対して有効塩素濃度35ppm以上で効果があるとし、安全かつ殺菌効果の高い水溶液として認められている。
 一方で、次亜塩素酸の持つ化学的特性から、非常に不安定な物質であり、安全かつ効果的な利用のためには正しい製造および使用方法が条件とされる。だが、これまで明確な規格基準の定義がなされておらず、また業界として運用ルールも定められていなかった。 
 昨今、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、エタノールなどに代わる除菌剤として次亜塩素酸水に注目が集まり、さまざまな製法による多様な商品が市場に流通し、その安全性や安定性、効果について消費者の間で誤解や混乱が生じている。
 こうした中、次亜塩素酸水が社会に正しく認知されるためには、製品ごとの規格基準や運用ルールを定義し、正しい普及・啓発の取り組みが急務であると考え、行政機関とも連携し、法令を順守する次亜塩素酸水およびその製造装置を取り扱う企業を中心に次亜塩素酸化学工業会を設立した。同法人は、化学的調製によって生成された、安全性の高い次亜塩素酸水の普及を通じて、環境浄化と微生物感染の防止に寄与し、人類の健康と安全に貢献していく。
 <法人の概要>
■団体名 : 一般社団法人 次亜塩素酸化学工業会
■英文表記: Hypochlorous acid Chemical Industrial Association、 略称「HCIA」
■所在地 : 東京都豊島区池袋2丁目63番地4 山ノ紀ビル2階
■代表理事: 石田智洋氏(株式会社ピュアソン 専務取締役)
■目的および事業内容:
 (目的)
化学的調製によって生成された、安全性の高い次亜塩素酸水の普及により、環境浄化と微生物感染の防止に寄与し、人類の健康と安全に貢献する。
 (事業内容)

  1. 次亜塩素酸水及びその製造装置の情報又は資料の収集に関する事業
  2. 次亜塩素酸水及びその製造装置の規格基準に関する事業
  3. 規格基準を満たす、適正な次亜塩素酸水商品および次亜塩素酸水製造装置を認定する事業
  4. 次亜塩素酸水及びその製造装置の公正な普及発展に関する事業
  5. 消費者に対する次亜塩素酸水の啓蒙活動の推進・指導
  6. 次亜塩素酸水及びその製造装置の関連する法令及び行政の情報収集に関する事業
  7. 次亜塩素酸水及びその製造装置の展示、広告に関する事業
  8. 国内及び海外の次亜塩素酸水及びその製造装置の機関、学会、協議会等における情報交換及び相互協力に関する事業
  9. 前各号に付帯する事業
  10. その他本会の目的達成のため必要と認められる事業
    <参加会員>
    ■本会員・賛助会員(順不同)
    ピュアソン、パークス、光と風の研究所、テリオステック、サモア、Renafine、東京メディカルテクノロジーズ、フジパスク、オプテック、グリーンウェル、シナプテック、大阪ソーダ
    ■オブザーバ
    ・福﨑智司三重大学大学院 生物資源学研究科教授 
    ・川上裕司エフシージー総合研究所取締役暮らしの科学部部長 
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