アポモルヒネ製剤 米国でパーキンソン病オフ症状対象に承認取得   大日本住友製薬

 大日本住友製薬は22日、舌下投与フィルム製剤「キンモビ」(一般名:アポモルヒネ塩酸塩水和物)について、FDAよりパーキンソン病に伴うオフ症状の改善を適応症として承認を取得したと発表した。米国子会社のサノビオン社が、21 日(米国東部時間)に発表したもの。
 同剤は、パーキンソン病に伴うオフ症状の治療剤として、米国で初めて承認された舌下投与フィルム製剤である。サノビオン社は、本年9月に同剤を米国で発売する予定。
 パーキンソン病に伴うオフ症状は、適切な薬物治療を行っていても再発または悪化するパーキンソン 病症状(運動症状および非運動症状)であり、振戦(ふるえ)、固縮(筋肉の硬直)、寡動(動作緩慢)等の症状を特徴とする。日常生活の妨げとなるこれらの症状は、朝の起床時や一日を通して起こる。同剤は、舌下で溶解するため、パーキンソン病患者は必要な時にオフ症状を改善することが可能である。
 サノビオン社のアントニー・ローベルPresident and Chief Executive Officerは、「本剤の承認は、オフ症状により日常生活を妨げられている患者の治療選択肢を広げる」と強調。その上で、「より簡便な方法で、必要な時に速やかに運動障害を改善し、運動症状の更なる管理を可能にする新規製剤を、パーキンソン病患者とその家族および医療従事者に提供できることを嬉しく思う」とコメントしている。

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