アンジェスは24日、大阪大学との共同開発している新型コロナウイルス DNAワクチンについて、プラスミドDNAワクチンの原薬が完成し、動物への投与を行う非臨床試験準備が整ったと発表した。近日中に、動物向け試験の開始を予定している。
動物向け試験では、マウス、ラット、サルなどの動物への投与を行い、抗体価産生力、有効性および安全性の確認のための非臨床試験を行う。このプロセスを経ることにより、早ければ今秋にも人への投与を行う臨床試験が可能になる。
大阪大学とアンジェスのDNAワクチンの製造は、不活化ウイルスをワクチンとする方法(弱毒化ワクチン)や遺伝子組換えウイルスタンパク質をワクチンとする方法に比べて、短期間での製造プロセス確立を特徴としている。
製造はプラスミド DNA の製造技術と製造設備を有するタカラバイオ株式会社が担当。ダイセル社は、新規投与デバイスによる皮内への遺伝子導入法を開発し、その臨床応用を目指した研究を大阪大学(先進デバイス分子治療学、健康発達医学)が推進する。
新規投与デバイスの使用により、皮内での遺伝子発現効率および抗体産生力の向上が期待されるため、より有効性の高い DNAワクチン開発が可能となる。