京都薬科大学(京都市山科区)は26日、ドイツのヴュルツブルク大学の化学・薬学部と、研究協力に関する連携協定を締結したと発表した。ヴュルツブルク大学では、「治療」と「診断」を一体化した新しい医療技術「セラノスティクス」の研究に先進的に取り組んでおり、今回の連携協定はがんの早期発見・早期治療に向けた国際的な研究体制の構築を目的としたもの。
京都薬科大学は、「平成30年度文部科学省 私立大学研究ブランディング事業」の支援対象校に選定された事業「受容体特異的画像化技術を基盤とするがん放射線内用療法(ラジオセラノスティクス)研究拠点の形成」を推進しており、その中で、分子レベルで病巣を発見する「セラノスティクスプローブ」の開発を進めている。
ヴュルツブルク大学は、レントゲン博士がX線を発見した大学として名を馳せる。放射線医学研究が伝統的に盛んで、世界に先駆け、がん患者に対する新しいラジオセラノスティクスの臨床応用が進められた大学だ。
今回、京都薬科大学とヴュルツブルク大学は、セラノスティクスプローブの開発研究における領域の連携で合意し、教員や学生の人材交流も行うことで、国際的な研究体制を構築していく。
同協定における具体的な取り組み内容は次のとおり。
(1)研究者、教員、学生の交流
(2)共同研究プロジェクトの実施
(3)国際学会の組織
今後、両大学では、これらの事業に関わらず、広く研究領域での連携を推進していく予定。