大日本住友製薬は20日、2 型糖尿病を対象としてPoxel社(本社:フランス)と共同で国内開発中のimegliminのP3試験の1つであるTIMES 2 試験について、同剤とDPP-4阻害薬などの既存の血糖降下剤との併用療法および本剤単剤療法において、良好な解析結果を得たと発表した。良好なTIMES2試験結果により、日本でのフェーズP3試験である3本のTIMES試験は、当初の計画通り完了した。
TIMES2試験は、714人の日本人の2型糖尿病患者を対象とした、52週間の非盲検、並行群間比較試験。試験デザインは、同剤1000mgを1日2 回経口投与または既存の血糖降下剤(DPP-4阻害薬、チアゾリジン薬、α-GI薬、グリニド薬、ビグアナイド薬、SGLT2 阻害薬、SU 薬、GLP-1受容体作動注射剤)と併用投与し、長期での同剤の安全性および有効性を評価するというもの。なお、同試験は、非盲検試験であり、プラセボとの比較は行っていない。
TIMES2試験の結果、有効性の重要な評価項目である投与52週間後のHbA1c のベースラインからの変化量(最小二乗平均)において、同剤投与群はHbA1c を低下させた(併用療法:DPP-4 阻害薬 -0.92%、チアゾリジン薬 -0.88%、α-GI 薬 -0.85%、グリニド薬 -0.70%、ビグアナイド薬 -0.67%、SGLT2 阻害薬 -0.57%、SU 薬 -0.56%、GLP-1受容体作動薬 -0.12%/単剤療法 -0.46%)。
また、同剤はTIMES2試験における他の有効性の重要な評価項目を達成し、空腹時血糖(FPG)を低下させた。FPG の変化量は、FPG の変化量がHbA1cの変化量に比較して大きかったGLP-1受容体作動薬併用群を除き、HbA1c の変化量の大きさと一致していた。
単剤療法におけるHbA1c とFPGの変化量は、プラセボと比較していないベースラインからの変化量を検討した場合、同様の患者集団を対象とした日本でのP2試験などの以前の試験結果と同様であった。
安全性について同剤は、全ての投与群において総じて良好な忍容性を示し、有害事象は、同剤の国内での単剤投与試験であるTIMES 1試験、インスリン製剤との併用療法試験であるTIMES 3 試験および他の臨床試験で観察された内容と同様の結果であった。
同試験の詳細データは、Poxel社が今後の学会で発表する予定である。