塩野義製薬は25日、抗インフルエンザウイルス薬「紓伏效(ゾフルーザ)錠20mg」を、同日、台湾で発売したと発表した。適応症は、「成人および12歳以上の小児の急性A型、B型インフルエンザウイルス感染症治療」。
ゾフルーザは、塩野義製薬が創製したキャップ依存性エンドヌクレアーゼ阻害薬で、台湾食品薬物管理局(TFDA)より2019年8月28日付けで承認を取得している。
同剤の台湾における販売は、同社台湾子会社の台湾塩野義製薬股份有限公司(台湾塩野義)が行う。
同剤の開発および販売は、現在ロシュグループとの提携下で進めており、日本と台湾における販売は塩野義製薬が、それ以外の国ではロシュグループで実施する。
同剤は日本で承認され、製品名ゾフルーザとして販売されている。米国では、「12歳以上の合併症のない急性のインフルエンザウイルス感染症治療」を適応として、昨年10月25日に承認され、米国疾病予防管理センター(CDC)のガイドラインで、12歳以上の合併症のない発症後48時間以内の急性インフルエンザウイルス感染患者に対する治療薬として推奨されている。
また、合併症を併発しやすいリスク要因をもつ12歳以上のインフルエンザ患者を対象としたグローバルP3試験(CAPSTONE-2)における有効性および安全性の結果をもとに、FDAに新薬承認追加申請を実施し、本年10月16日に、抗インフルエンザ薬として初めて、「合併症を併発するリスクが高い12歳以上の患者の発症後48時間以内の急性のインフルエンザウイルス感染症治療」の追加適応を承認されている。
なお、台湾での発売が2020年3月期連結業績に与える影響は軽微である。