BNP常用参照標準物質新発売     塩野義製薬

 塩野義製薬は28日、BNP常用参照標準物質「BNP コントロール シオノギ」を新発売した。同製品は、ヒト脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP)測定キットを用いてBNPを測定する際の精度管理を目的とするもので、塩野義製薬が開発して販売する。
 塩野義製薬は1994年に国内初のBNP測定試薬(シオノリアBNP)を発売(現在、終売)した。発売後25年が経過したが、BNP検査は心不全診断に欠かせない有用な診断方法の1つとして今なお利用されており、急性・慢性心不全診療ガイドライン(2017年改訂版、日本循環器学会/日本心不全学会合同ガイドライン)においても、高いエビデンスレベルのバイオマーカーとして掲載されている。
 だが、近年、国内のBNP検査における測定試薬間差を指摘する報告が散見されており、2018年12月1日には「検体検査の精度の確保等に関する医療法施行規則等の改正」が施行された。
 同改正により、「医療機関が自ら実施する検体検査について、内部精度管理と外部精度管理の実施が努力義務として規定された」ため、精度管理に適した標準物質のニーズが高まっている。
 同製品は、国内初のBNP常用参照標準物質であり、BNP測定における日々の精度管理に用いられることで、施設における検査精度の維持や、測定値の施設間差の軽減を通して、臨床診断の信頼性の向上への貢献が期待できる。

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