9月10日にHGF遺伝子治療薬「コラテジェン」新発売     田辺三菱製薬とアンジェス

 田辺三菱製薬とアンジェスは4日、重症虚血肢を対象としたHGF遺伝子治療薬「コラテジェン筋注用4㎎」(一般名:ベペルミノゲンペルプラスミド)を9月10日に新発売すると発表した。同剤の発売は、4日の薬価基準収載を受けてのもの。
 コラテジェンは、アンジェスが設立以来手がけてきた主力のプロジェクトで、本年3月26日に、慢性動脈閉塞症の潰瘍の改善を効能、効果または性能として条件及び期限付製造販売承認を取得した国内で初めての遺伝子治療薬。
 同剤は、ヒト肝細胞増殖因子(HGF)を発現するプラスミドDNAであり、標的細胞である下肢の筋肉細胞内に取り込まれ、細胞内で転写・翻訳されて、HGFを産生・分泌する。HGFの血管新生作用によって、虚血部位の血管数と局所血流量を増加させ、虚血状態を改善させる。
 用法・用量は、通常、成人には、投与対象肢の虚血部位に対して1カ所あたり同剤0.5㎎を8カ所に4週間間隔で2回筋肉内投与する(1回総計4㎎)。なお、臨床症状が残存する場合には、2回目投与の4週後に3回目の投与を行うこともできる。薬価は、60万0360円/1バイアル。ピーク時売上高は12億円(10年後)。
 田辺三菱製薬とアンジェスは、2015年6月、HGF遺伝子治療薬の販売に関し、日本国内における末梢性血管疾患を対象とした独占的販売権許諾契約を締結しており、田辺三菱製薬が販売を担当する。コラテジェンの承認は、条件及び期限付であり、製造販売後承認条件評価を期限の5年内に実施し、本承認を取得することが課せられている。
田辺三菱製薬はアンジェスから委託され、製造販売後承認条件評価として使用成績比較調査を実施する。

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