塩野義製薬は26日、グラクソスミスクラインとファイザーとの合弁会社ヴィーブ社が開発したドルテグラビル(DTG)とラミブジン(3TC)配合抗エイズ薬「トベート」のP3試験であるTANGO試験48週時点で良好な結果を得たと発表した。
TANGO試験は、テノホビル・アラフェナミド・フマル酸塩(TAF)を含む3剤以上の治療レジメンで6ヵ月以上のウイルス抑制が確認されている成人HIV-1感染患者がトベートに切り替え、TAFを含む3剤レジメンを継続する場合を対照群として、48週時点のウイルス抑制維持に関して非劣性検証を目的としたもの。12日に、同試験が主要評価項目を達成したことを報告している。
48週時点でウイルス抑制を維持できなかった患者の割合は、両群ともに0.1%未満で、トベート群はTAFを含む3剤レジメン群に対し非劣性を示し、主要評価項目を達成した。
また、ウイルス抑制を維持した患者の割合は、トベート群で93.2%(344名/369名)、TAFを含む3剤レジメン群で93.0%(346名/372名)で、トベート群は対照群に対し非劣性を示した。
さらに、TAFを含む3剤レジメン群では1名(1%未満)でウイルス学的失敗を認めたの対し、ドバトン群でウイルス学的失敗を認めた患者はおらず、両群ともに治療による薬剤への耐性は生じなかった。
安全性については、トベートの添付文書で報告されている内容との矛盾はなく、有害事象により治療を継続しなかった患者の割合は、ドバト群で4%(13名/369名)、TAFを含む3剤レジメン群で1%未満(2名/371名)であった。
なお、同件が塩野義製薬19年度業績に与える影響は軽微である。