新型コロナワクチン ベトナムでグローバルP3試験開始  塩野義製薬

 塩野義製薬は27日、開発中の新型コロナワクチンS-268019について、グローバルP3試験をベトナムで開始したと発表した。
 同臨床試験は、成人を対象に新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染が確定した新型コロナ感染症発症率を主要評価項目として、S-268019の2回接種後におけるCOVID-19の発症予防効果および安全性について、プラセボ投与群との比較で評価するもの。
 プラセボ投与群を対照とした発症予防試験は、ワクチン開発において従来から行われている評価方法である。現在も、ワクチンの供給が十分ではない国・地域が多く存在する中で、同社では今後のグローバルヘルスへの貢献を見据えて同臨床試験を実施する。
 今回、同主旨ならびにアジアにおける大規模臨床試験基盤構築に賛同したベトナム政府支援の下、臨床試験の開始に至った。
 塩野義製薬では、P3試験として、新型コロナワクチンの新たな評価方法である既承認ワクチンを対照とした中和抗体価比較試験の準備も進めており、2022年1月の開始を予定している。
 今後、国内の承認申請に向けては、現在実施中の国内P2/3試験および追加免疫臨床試験の結果も含めて、引き続き、厚労省や医薬品医療機器総合機構(PMDA)等と協議を行っていく。
なお、同件が2022年3月期の連結業績予想に与える影響については、今後、状況に応じて精査する。

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