田辺三菱製薬は17日、連結子会社のメディカゴ社が開発している世界初の植物由来新型コロナVLPワクチン(MT-2766)について、カナダで承認申請を行ったと発表した。
グラクソスミスクラインのパンデミックアジュバントを併用するMT-2766は、カナダで本年4月よりローリングサブミッション(段階的承認申請)の審査が開始されており、12月7日に発表したP2/3相試験の第3相パートでの良好な結果をもとに、申請資料の最終部分としてP3相パートのデータを提出した。
メディカゴ社は、MT-2766の18歳以上の健康成人に対する審査と承認を求めている。カナダで承認されれば、ヒト用VLPワクチンならびに新型コロナワクチンとして世界初の植物由来ワクチンとなる。また、冷蔵(2~8℃)での保存・流通が可能である。
日本においても、P1/2相試験を本年10月から実施しており、カナダ申請に用いたデータに日本の臨床試験結果を加えて、来春の承認申請をめざしている。
今後、WHO、米国、英国への承認申請も行う予定。また、オミクロン株に対するMT-2766の抗体反応を確認する試験を実施計画で、その他、MT-2766、mRNAワクチン、アデノウイルスベクターワクチン既接種者に対するブースター試験を早期に実施できるよう検討を進めている。さらに小児への試験も予定している。