オミクロン株対応の新型コロナウイルス変異検出研究用試薬発売 ロシュ・ダイアグノスティックス

 ロシュ・ダイアグノスティックスは9日、新型コロナウイルスの変異を検出する研究用試薬「VirSNiP」シリーズとして、オミクロン株に対応できる新製品を7日から発売していると発表した。
 新製品は、変異株 B.1.1.529 系統(オミクロン株)に見られる ins214EPE、S371L、S373P、E484A、さらにT478Kの変異を検出できるもの。
 「VirSNiP」は、リアルタイムPCR法により新型コロナウイルスの変異を検出する研究用試薬。今年 2 月に国内で初めてウイルス変異を調べる試薬として発売した。その後、ラインアップを拡充し、さまざまなウイルス変異の検出に対応している。
 今回は、新たにオミクロン株に見られる ins214EPE、S371L、S373P、E484A の変異と、オミクロン株やデルタ株に見られるT478Kの変異を検出する試薬を発売する。オミクロン株は、現在、国立感染症研究所において、国外における情報と国内のリスク評価の更新に基づき、「懸念される変異株(VOC; Variant of Concern)」に分類されている。

 新製品の概要は、次の通り。
◆分類:研究用試薬
◆製品名:VirSNiP SARS-CoV-2 Spike ins214EPE
VirSNiP SARS-CoV-2 Spike S371L S373P
VirSNiP SARS-CoV-2 Spike E484A
VirSNiP SARS-CoV-2 Spike T478K

・新たに検出できるようになる変異は、ins214EPE、S371L、S373P、E484A、T478K の 5 種類です。B.1.1.529
系統(オミクロン株)で見出されている変異。

・ T478K はオミクロン株のほか、デルタ株でも見出されている。

・ S371L および S373P:オミクロン株は 371、372、373 番目の 3 つの連続した塩基のうち、371 と 373 が同時に変異しており、これをセットで検出する
◆測定原理: リアルタイム PCR 法 融解曲線解析で結果を確認する。
◆測定時間:約 70 分
◆対応機器:ロシュ製品 コバスz480、ライトサイクラー480 システムII、ライトサイクラー96システム。

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