オプジーボとヤーボイの併用療法 進行大腸がん治療薬でCHMPが肯定的見解  小野薬品

 小野薬品は24日、オプジーボとヤーボイの併用療法について、欧州医薬品庁(EMA)の欧州医薬品評価委員会(CHMP)が、化学療法後の成人患者の大腸がんの治療薬として承認を推奨したと発表した。対象は、フルオロピリミジンを含む併用化学療法後のミスマッチ修復機構欠損(dMMR)または高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-H)の進行大腸がん(mCRC)の成人患者。
 提携先のブリストル マイヤーズ スクイブ(BMS)が21日に発表したもの。
 CHMPの見解は、P2相CheckMate-142試験のデータに基づいている。CHMPの推奨は、今後、欧州連合(EU)で医薬品を承認する権限を持つ欧州委員会(EC)によって審査される。
 オプジーボとヤーボイの併用療法は、2018年7月、フルオロピリミジン、オキサリプラチンおよびイリノテカンによる治療後に病勢進行したMSI-HまたはdMMRのmCRCの成人および小児(12歳以上)患者の治療薬として、FDAに承認された。
 日本においても、2020年9月、がん化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・再発のMSI-Hを有する結腸・直腸がんの治療薬として、医薬品医療機器総合機構(PMDA)により承認されている。

◆BMS消化器がん領域開発責任者のIan M. Waxman氏(M.D.)のコメント
 ミスマッチ修復機構欠損または高頻度マイクロサテライト不安定性のバイオマーカーを有する進行大腸がんは、治療が困難な場合がある。全般的に進展が見られる領域でありながら、化学療法によるファーストライン治療中または治療後に進行した患者さんは、未だ大きなアンメットニーズに直面する。
 CHMPの肯定的な見解は、別々の補完的免疫経路を標的とする論理的な併用療法の進展に向けて、我々の目標をさらに後押しするものである。今後のECの決定を心待ちにするとともに、この新しい併用療法がEU全土の患者さんにもたらす可能性のあるポジティブな影響に期待している。

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