アストラゼネカは21日、慢性リンパ性白血病治療薬「カルケンス」(一般名:アカラブルチニブ)の販売を同日より開始したと発表した。効能効果は、再発又は難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)。薬価は、100mg 1カプセル1万5202.20 円
カルケンスは、経口投与可能な次世代の選択的ブルトン型チロシンキナーゼ
(BTK)阻害剤で、本年1 月22日に「再発又は難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)」を効能・効果として製造販売承認された。
同剤は、BTKに共有結合することでその阻害作用を発揮する。B細胞内においてBTK シグナル伝達は、B 細胞の増殖、輸送、走化、および接着に必要な情報伝達系の活性化を引き起こすことが知られている
これまでのBTK阻害剤と作用機序はほぼ同様であるが、BTKに対する選択性の高さを特徴とするカルケンスは、 2019年11月に米国で慢性リンパ性白血病(CLL)および小リンパ球性リンパ腫の治療薬として承認を取得。EUをはじめとする50か国以上の国々で CLL の治療薬として承認されている。
加えて、2017年10月に米国で、その後複数の国々で、少なくとも1回の前治療歴のあるマントル細胞リンパ腫の成人患者の治療薬として承認されている。
日本国内におけるカルケンスの製造販売承認は、国内P1相試験および国際共同P3相試験(ASCEND 試験)の中間解析の良好な結果に基づくもの。