テクベイリとダラキューロの併用療法 多発性骨髄腫P3試験の日本人解析でも良好な結果 J&J

 Johnson & Johnsonは13日、テクベイリとダラキューロの併用療法について、再発・難治性多発性骨髄腫を対象とした国際共同P3相MajesTEC-3試験(NCT05083169)の日本人サブグループ解析でも、良好なPFSと深い奏効を確認したと発表した。
 日本人サブグループの解析結果は、MajesTEC-3試験全体の結果と同様であり、両剤併用療法群では30カ月時点で81.8%の患者が無増悪生存を維持し、PFS中央値は未到達であった。また、日本人の全患者で完全奏効以上(≥CR)を達成した。
 これらの結果は、本年10月9日から11日まで京都で開催された第88回日本血液学会学術集会(JSH 2026)で発表された。同結果は、本年9月に日本で承認された両剤の併用療法が、日本人における再発・難治性の多発性骨髄腫患者さんにおける新たな治療選択肢の可能性を支持するものである。
 MajesTEC-3試験は、1~3つの前治療歴を有する再発または難治性の多発性骨髄腫患者を対象に、テクベイリとダラキューロ皮下注製剤併用療法の有効性および安全性を、ダラキューロ皮下注製剤、デキサメタゾンおよびポマリドミド又はボルテゾミブ(DPd/DVd)との併用療法と比較評価したP3相、無作為化試験である。
 主要評価項目は無増悪生存期間で、副次評価項目には、完全奏効以上、全奏効率、微小残存病MRD陰性(次世代シーケンシングによる感度閾値10⁻⁵)、全生存期間、症状悪化までの期間(MySIm-Q)、及び安全性が含まれる。詳細な日本人サブグループ解析でも、MajesTEC-3試験全体と一致した結果が示された。MajesTEC-3試験では、約3年の追跡時点において、テクベイリとダラキューロ併用療法群は標準治療群と比較して疾患進行又は死亡リスクを83%低減した(ハザード比[HR]0.17、95%信頼区間[CI]0.12-0.23、P<0.0001)。
 また、6カ月時点で無増悪生存を維持していた患者の91%が、3年時点でも無増悪生存を維持していた。
 日本人サブグループには24例が登録され、両剤併用療法群(n=11)または対照群(n=13)に1:1で無作為に割り付けられた。患者は、プロテアソーム阻害薬及びレナリドミドを含む1~3ラインの前治療歴を有し、前治療が1ラインの場合はレナリドミド難治性であることが登録条件である。なお、主要評価項目は、独立評価委員会判定による無増悪生存期間(PFS)であった。
 追跡期間中央値31.9カ月時点で、日本人サブグループにおけるPFS中央値は両剤併用療法群では未到達、対照群では34.5カ月でした(ハザード比[HR]0.38、95%信頼区間[CI]0.07~1.95)。
 推定30カ月PFS率は併用療法群81.8%、対照群は61.5%であった。全生存期間(OS)においても両剤併用療法群で良好な傾向を示し(HR 0.40、95% CI 0.04~3.82)、推定30カ月OS率は90.9%、対照群で76.9%であった。
 奏効評価において、両剤併用療法群では、全奏効率(ORR)が100%を達成した。完全奏効以上(≥CR)についても100%であり、全例が完全奏効以上に到達した。一方、対照群ではORRは84.6%、≥CR率は46.2%であった。

◆河野和熊本大学大学院 生命科学研究部 血液・膠原病・感染症内科学講座助教のコメント
 多発性骨髄腫は再発を繰り返す疾患であり、再発のたびに寛解期間は短くなり、利用可能な治療選択肢も限られていく。そのため、長期的な治療成績を最大化するためには、できるだけ早い段階から最も有効な治療を活用することが重要である。
 今回の日本人患者さんにおける結果は、MajesTEC-3試験全体で示された結果と一致しており、テクベイリとダラキューロの併用療法が日本人患者さんにおいても高い有効性を示すことを裏付けるものである。また、本結果は二次治療という比較的早期の段階からの治療選択を検討する上で重要な知見を提供するものと考える。

◆クリス・リーガーJohnson & JohnsonのJohnson &Johnson Innovative Medicine Japan代表取締役社長のコメント
 テクベイリとダラキューロ の併用療法は、多発性骨髄腫の治療において再び新たな標準治療を確立する可能性を有している。当社は、多発性骨髄腫領域のポートフォリオを通じて、患者さんの治療の未来を変革する可能性のある治療レジメンの開発に取り組んでいる。J&Jは今後も、すべての治療ラインにおける革新的な治療選択肢の開発を推進し、治癒を目指す取り組みを継続していく。

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