サノフィは19日、サークリサ」(一般名:イサツキシマブ、遺伝子組換え)について、皮下注射製剤の製造販売承認を取得したと発表した。
同承認は、多発性骨髄腫の効能又は効果に対するポマリドミド・デキサメタゾン併用療法(Pd)、カルフィルゾミブ・デキサメタゾン併用療法(Kd)、ボルテゾミブ・レナリドミド・デキサメタゾン併用療法(VRd)を対象としたもの。 多発性骨髄腫は、血液腫瘍の中では世界で3番目に多い疾患である。現時点では、多発性骨髄腫は治癒
が困難な疾患ですが、治療介入により長期の生存が可能になっている。
治療アルゴリズムは、未治療あるいは再発・難治性に大別され、サークリサはどちらの患者に対しても治療選択肢となる薬剤である。
今回の承認によりサークリサは、点滴静注製剤に加え、皮下注射製剤の提供ができるようになる。皮下注射製剤では、市販のシリンジを用いた手動による皮下投与が可能になった。サークリサ皮下投与は、静脈内投与と比較して、投与に要する時間の大幅な短縮が可能であり、患者や医療従事者の負担軽減が期待される。
また、皮下投与では静脈内投与に比べて緩徐に吸収されるため、皮下投与によるInfusion reaction 発現率の低下が臨床試験において示された(IRAKLIA試験:皮下投与群1.5%、静脈内投与群25.0%)。なお、臨床試験では、開発中のEnable Injections 社のハンズフリー自動インジェクターであるenFuseOBIを用いてサークリサが皮下投与された。
今回の承認は、国際共同P3試験であるIRAKLIA試験を含む、サークリサ®皮下投与を検討した5つの試験結果に基づくもの。IRAKLIA試験では、レナリドミドおよびプロテアソーム阻害剤を含む1次治療以上の前治療歴がある再発または難治性の多発性骨髄腫の成人患者を対象に、Pd に OBI を用いてサークリサ1400mg皮下投与を併用する治療法と、サークリサ10mg/kg静脈内投与を併用する治療法を比較した。
その果は客観的奏効率(ORR)と定常状態(サイクル 6Day1 の投与前)における投与前血中薬物濃度(トラフ濃度)を複合主要評価項目として、静脈内投与に対する皮下投与の非劣性が示された。ORRは皮下投与群71.1%、静脈内投与群70.5%であった。
サークリサ皮下投与の安全性データは、これまでサークリサ®静脈内投与で確立されている安全性プロファイルと同様であった。また、OBIを用いた皮下投与の重大な安全上の問題は認められなかった。

