ロート製薬は26日、カネカと涙道カテーテル事業における事業提携を同日付けで合意したと発表した。今回の提携は、カネカの有する技術力・製品開発力とロート製薬の眼科領域における販売力のシナジーによる涙道カテーテル事業の更なる拡大を目的としたもの。
両社の事業提携は、まず、販売分野からスタートし、涙道カテーテルに関する製造販売認証のロート製薬への承継などを進め、提携のさらなる強化を図っていく。
カネカは、1994年に眼科領域の流涙症の治療に使用する涙道カテーテルを上市した。流涙症とは、涙道の閉塞により、涙が鼻腔に排出されずあふれ出る疾患で、高齢化が進む日本をはじめ、米国さらにはアジアでも症例数の増加が見通されており、この疾患に対するメディカルニーズは今後さらに高まるものと予測されている。
流涙症の主な治療法が、専用のチューブを一定期間涙道に挿入して涙道を再建する涙道カテーテルの挿入術だ。カネカは、イソブチレン系熱可塑性エラストマー(SIBS:スチレン・イソブチレン・スチレン共重合体)などを活用した高い柔軟性と強度を併せ持つ製品開発、治療データに裏付けられた市場啓発活動により、日本においてはトップシェアを有し、米国でも5年以上の販売実績がある。