アストラゼネカは19日、「サフネロー皮下注 オートインジェクター」(一般名:アニフロルマブ、遺伝子組換え)について、全身性エリテマトーデス(SLE)での承認を取得したと発表した。対象は、既存治療で効果不十分な全身性SLE。
厚労省による同承認は、P3 相 TULIP SC 試験の結果に基づくもの。同試験では、中等症から重症の成人 SLE患者を対象に、サフネロー皮下注の有効性と安全性を検討した。
Arthritis & Rheumatology 誌に掲載された最終解析においては、主要評価項目である 52 週時点の包括的疾患活動性評価(BICLA)達成率はサフネロー皮下注群 56.2%、プラセボ群 37.1%となり、プラセボ群に対してサフネロー皮下注群は高値を示した(群間差 19.1%、95% CI:9.0–29.2)。
ベースラインのグルココルチコイドの⽤量が 10mg/日以上の患者集団において、サフネロー投与患者の71.4%が 40 週時までにグルココルチコイド 7.5 mg/日以下を達成し 52 週時まで維持された(プラセボ群 50.4%[群間差 21.0%、95% CI:7.2,34.8])。
さらに、探索的評価項目として、52週時にサフネロー皮下注群の29.0%で DORIS 寛解を達成した(プラセボ群 14.7%[群間差 14.2%、95% CI:5.6, 22.8;名目上のp値=0.0012])。
TULIP SC 試験における、サフネロー皮下注の忍容性は概ね良好で、安全性プロファイルは、サフネロー点滴静注のプロファイルと一致していた。
サフネロー皮下注は、2025年12月にEUで承認され、現在世界各国の規制当局による審査を受けている。なお、サフネロー点滴静注は、米国、EU、日本を含む世界 70 カ国以上で中等度から重度のSLE治療薬として承認されている。
◆田中良哉日本リウマチ学会理事長(産業医科大学医学部分子標的治療内科学特別講座 特別教授)のコメント
本試験で示されたサフネロー皮下注製剤の結果は治療を必要としている SLE 患者さんにとって希望となる。近年のSLE治療では、寛解あるいは低疾患活動性の達成を治療目標とし、そのうえでグルココルチコイドを可能な限り速やかに減量・中止することが推奨されている。
だが、未だ多くの患者さんはその治療目標を達成することができていない。点滴静注製剤に加え、新たに皮下注製剤という選択肢が加わることは、患者さんの生活状況に合わせた治療選択を可能にし、より良い治療目標の達成と患者さんの通院負担の軽減や治療継続につながる可能性があると期待している。
◆ヴィクラム チャンドアストラゼネカ執行役員研究開発本部長のコメント
今回の承認により、サフネローは点滴静注に加えて皮下注という投与選択肢を提供できるようになった。治療方法や場所に関する患者さんの選択肢を広げ、社会生活の維持や治療継続に、今以上に貢献できる可能性があると期待している。
