抗CD19抗体薬物複合体「ジンロンタ」 びまん性大細胞型B細胞リンパ腫P1/2試験で主要評価項目達成 田辺ファーマ

 田辺ファーマは29日、抗CD19抗体薬物複合体「ジンロンタ」(一般名:loncastuximab tesirine-lpyl)について、日本におけるびまん性大細胞型B細胞リンパ腫を対象としたP1/2試験(MT-2111-A-101, NCT05658562)で良好な奏効割合を示し、主要評価項目を達成したと発表した。
 NCT05658562試験の対象は、再発または難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(r/r DLBCL)。同試験は、ADCT社が実施したジンロンタの海外P2相試験の国内ブリッジング試験の位置づけとなる。安全性に関しては海外試験で確認されているプロファイルと同様であった。
 ジンロンタは、ファーストインクラスとなる抗CD19抗体薬物複合体(ADC)で、同剤を開発したADCT社が、2021年4月に米国FDAより、2つ以上の全身療法を受けた成人のr/r DLBCL患者に対する単剤療法として米国で迅速承認を取得している。
 田辺ファーマは2022年1月に、ジンロンタの日本における開発および商業化に関するライセンス契約をADCT社と締結しており、MT-2111-A-101試験結果および海外試験結果に基づいて、国内で承認申請する予定だ。
 ジンロンタは、がん細胞の細胞膜上に発現するCD19に結合すると細胞内に取り込まれ、ピロロベンゾジアゼピン(PBD)の遊離によって抗腫瘍効果を発揮する。
 ジンロンタは、2つ以上の全身療法後に再発または難治性(r/r)となる大細胞型B細胞リンパ腫 (びまん性大細胞型B細胞リンパ腫・非特定型[DLBCL, NOS]、低悪性度リンパ腫からの形質転換DLBCLおよび高悪性度B細胞リンパ腫を含む)患者の治療薬として米国FDAと欧州医薬品庁(EMA)より承認を取得している。 米国の承認は海外P2試験の成績に基づいており、同試験には1次治療に難治の患者、前治療すべてに難治の患者、ダブルヒット/トリプルヒットのDLBCL患者、ジンロンタを投与前に造血幹細胞移植およびCD19を標的としたCAR-T療法を受けた患者など、広範な患者(前治療歴中央値:3)が組み入れられている。
 同適応は、FDAでは迅速承認、EUでは条件付き承認されており、検証試験における臨床的ベネフィットの評価が条件となっている。
 現在、ジンロンタは、他の抗悪性腫瘍薬との併用療法で、他のB細胞性リンパ腫および早期治療ラインの治療選択肢として開発中である。

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