中外製薬は28日、抗悪性腫瘍剤/抗PD-L1ヒト化モノクローナル抗体「テセントリク(一般名:アテゾリズマブ(遺伝子組換え)について、MRD陽性の膀胱がんにおける術後補助療法に対する適応拡大の申請を、同日、厚労省に行ったと発表した。
今回の適応拡大申請は、ctDNA検査でMRD陽性と判定された筋層浸潤性膀胱がんに対し、術後補助療法としてテセントリク単剤とプラセボを比較し、有効性および安全性を評価したグローバルP3試験(IMvigor011試験)の成績に基づくもの。
同試験において、主要評価項目である無病生存期間(DFS)、主な副次的評価項目である全生存期間(OS)のいずれも統計学的に有意かつ臨床的に意義のある改善を示した。
同試験で認められた安全性は、これまでにテセントリクで認められている安全性プロファイルと同様であった。
テセントリクは、腫瘍細胞または腫瘍浸潤免疫細胞に発現するタンパク質であるPD-L1(Programmed Death-Ligand 1)を標的とする免疫チェックポイント阻害剤だ。PD-L1は、T細胞の表面上に見られるPD-1、B7.1の双方と結合しT細胞の働きを阻害する。
テセントリクは、この結合を阻害しT細胞の抑制状態を解除することで、T細胞による腫瘍細胞への攻撃を促進すると考えられている。
国内では、2018年4月に発売し、非小細胞肺がんをはじめ7つの適応症(進展型小細胞肺がん、乳がん、肝細胞がん、胞巣状軟部肉腫、節外性NK/T細胞リンパ腫・鼻型、胸腺がん)で承認を取得している。
◆奥田修代表取締役社長 CEOのコメント
筋層浸潤性膀胱がんは手術後の再発率が高く、患者さんの再発リスクに応じた術後補助療法の最適化が望まれている。テセントリクは、血液検査で検出されるがん由来DNA(ctDNA)に基づき再発リスクが高いと特定された患者さんに対して、術後補助療法の新たな選択肢となる。個別化医療の高度化を進め、一人ひとりのがん患者さんが最適な治療を受けられるよう、承認取得に向け取り組んでいく。

