第一三共は25日、エンハーツ (抗HER2抗体薬物複合体[ADC])について、中国の国家薬品監督管理局(NMPA)より、化学療法未治療のHER2低発現またはHER2超低発現の乳がんにおける適応追加承認を取得したと発表した。
対象は、一つ以上の内分泌療法を受けた化学療法未治療のホルモン受容体(HR)陽性かつ、HER2低発現(IHC 1+ または IHC 2+/ISH-)またはHER2超低発現(膜染色を認めるIHC 0)の転移再発乳がん。
同適応は、2024年6月開催の米国臨床腫瘍学会(ASCO 2024)で発表された、化学療法未治療のHR陽性かつ、HER2低発現またはHER2超低発現の転移再発乳がん患者を対象としたグローバルP3試験(DESTINY-Breast06)の結果に基づくもの。エンハーツは、中国において、化学療法未治療のHER2低発現または超低発現の乳がんを対象に承認された初めての抗HER2療法である。
なお、同剤がNMPAより承認を受けた適応は、HER2陽性乳がんの二次治療、化学療法既治療のHER2低発現乳がん、HER2陽性胃がんの三次治療およびHER2遺伝子変異を有する非小細胞肺がんの二次治療に続き5つ目となる。

