Salubritas社と有毛細胞再生による難聴予防・治療法開発等で共同研究開発契約・出資契約締結 塩野義製薬

 塩野義製薬は23日、米Salubritas社との間で、有毛細胞再生による聴覚機能改善の実証と革新的な医薬品の創出を目的とした共同研究開発および出資に関する契約を締結したと発表した。
 同契約に基づき、両社は有毛細胞の再生による難聴の予防と治療を目的とした共同研究開発を推進する。有毛細胞の再生は、感音難聴の根本治療に有効な介入法の1つと考えられているが、臨床試験における成功例はなく、創薬の難易度は極めて高いとされている。この課題を解決するため、塩野義製薬は有毛細胞の再生に関する最先端の研究知見や技術力を有するSalubritas社との協業により、聴覚機能改善をもたらす有毛細胞を再生する治療薬の創出を目指す。
 難聴は、世界で推定約15億人に影響を及ぼす重大な健康問題です。患者数は増加を続けており、2050年までに世界人口の4分の1が、何らかの聴覚障害を経験すると予測されている。
 中でも、有毛細胞の損傷・脱落は難聴の程度と相関し、中等度から重度の難聴の主要な原因の1つである。だが、現時点では、補聴器や人工内耳以外に有効な治療法がなく、新たな選択肢として有毛細胞再生による難聴の改善が期待されている。

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