那覇市と「肥満及び肥満症対策を通じた健康寿命延伸」で連携協定締結 ノボ ノルディスク ファーマ

 ノボ ノルディスク ファーマは6日、沖縄県那覇市と同市における「肥満及び肥満症対策を通じた健康寿命延伸に向けた取組に関する連携協定」を締結したと発表した。
 同協定は、ノボ ノルディスク ファーマおよび那覇市が連携・協力を行うことを通じて、那覇市民の健康寿命延伸を図ることを目的としたもの。同協定では、市民に対する肥満症の疾患啓発を行うことで、疾患に対する正しい知識の普及に取り組む。
 また、20~74歳の市民のうち、健診結果から肥満症のリスクが高い対象者に対し、医療機関への受診勧奨およびかかりつけ医から専門医療機関へつなぐ病診連携システムを構築する。
 沖縄県は全国的にも肥満の割合が高く、20歳以上の肥満者 (BMI25以上) の割合は、男性41.6%、女性24.8%に上り、特に30~50代男性ではおよそ2人に1人が肥満であることが報告されている。
 那覇市においても、市の健康増進計画である健康なは21 (2004年度に第1次を策定) より、肥満の改善を重点プランに掲げて20年以上取り組みを行っているが、2022年度の国保特定健診の結果をみると、受診した男性の約6割がメタボリックシンドロームの該当者および予備群とされ、年々増加傾向にある。さらに、約5割の男性がBMI 25以上の肥満となっており、肥満症に関する正しい知識の普及啓発と肥満症の早期治療が課題となっている。
 こうした背景を踏まえ、健診結果をもとに肥満症高リスク者に対して、かかりつけ医から専門医療機関へつなぐ病診連携システムを通じて、適切な診断・治療につなげる仕組みを整備する。これにより、市民一人ひとりが健やかに暮らし続けられる環境づくりを支援し、将来的な医療費負担の軽減や地域医療体制の強化にも貢献していく。
 ノボ ノルディスクは、糖尿病で培った知識や経験を基に、変革を推進し深刻な慢性疾患を克服するというパーパスのもと、深刻な慢性疾患である肥満症のアンメットメディカルニーズに応え、その治療と根治を目指して取り組んでいる。同社は、「肥満症とともに生きるすべての人々が最適な治療と支援を受ける」をビジョンに掲げている。
 ノボ ノルディスク ファーマは、これまでに千葉市 (千葉県)、春日井市 (愛知県)、旭川市 (北海道) 、弘前市 (青森県) においても肥満や肥満症対策に関する連携協定を締結しており、自治体との連携による肥満・肥満症対策について、専門的な知識を有している。
 現在、日本では約1600万人の人が肥満症を抱えている一方、医療アクセスへの課題により肥満症と診断されている人は、そのうちわずか2.4% (約38万人) にとどまり、多くの人が適切な治療を受けていない可能性がある。肥満症は健康寿命に影響を及ぼす、早期に治療すべき深刻な慢性疾患だ。また、肥満症は個人の課題にとどまらず、社会全体で解決すべき健康課題であり、地域と医療、企業が一体となって取り組む必要がある。
 今後、自治体を起点とした同連携協定を通して、肥満症高リスク者が適切な検査・治療を受けるためのシステムを構築し、那覇市における肥満及び肥満症を取り巻く環境整備を全面的に支援して好事例の発信および全国への普及を目指す。 また、他地域における先行事例とともにエビデンスを構築し、肥満症対策の重要性についての機運を高めていく。

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