メディパルホールディングスは9日、 連結子会社のMPアグロ(本社:北海道北広島市)が、動物病院向けの電子商取引(EC)事業を展開するシグニ(本社:東京都)の100%株式を保有するシグニホールディングスの全株式を取得する契約を締結したと発表した。
シグニは、1994年の創業以来30年以上の歴史を持つ動物病院向けのEC事業会社だ。医薬品メーカー、医療材料メーカーから商品を仕入れ、ECサイトを通じて動物病院やコンパニオンアニマル オーナーに販売している他、動物病院向けに業務効率化や経費削減支援などのサービスを提供している。
主な事業はECサイトでの動物病院向けの物品販売で、売上構成比の約9割を占めている。独自の有料会員制度である「シグニプラス」を2023年より開始し、ECに特化した経営で高い収益性と成長性を実現している。
メディパルホールディングスは、「2027メディパル中期ビジョン」の実現に向けて、アグロ・フーズ領域の事業拡大を成長戦略の一つと位置付けており、コンパニオンアニマル関連製品や食品加工原材料に係る事業を強化・拡大している。
MPアグロが全国の動物病院をカバーするシグニを子会社とすることで両社の強みを生かしたシナジーを創出する。大規模市場での販売を強化するとともにEC販路を拡大し、コンパニオンアニマル関連商品における事業拡大をスピーディに実現していくことが可能になるものと期待される。
◆一柳𠮷孝MPアグロ代表取締役社長のコメント
シグニと共に、動物たちの健やかな成長への貢献に向け、さらなるチャレンジをスタートできることを大変嬉しく思う。MPアグロの営業によるきめ細やかなサポートと、シグニのECサイトが誇る幅広い製品ラインナップと利便性を掛け合わせて、これまで以上に動物病院に関わる人の経営や業務をサポートし、その先にいるコンパニオンアニマルと飼い主に笑顔をお届けできるよう、邁進していく。
◆原克義シグニ代表取締役社長のコメント
当社は、動物病院向け医療品EC事業の拡大や、薬局や海外展開などの新規事業の開発に取り組み、動物医療ならびにコンパニオンアニマル関連分野における独自の事業基盤を確立してきた。
今後は、MPアグロが有する広範な営業ネットワークと当社のECサービスを融合させることにより、これまで以上に顧客への提供価値の向上を図り、業界のリーディングカンパニーとして、動物医療業界の発展に貢献する。