アレセンサ ALK融合遺伝子陽性固形がんでの小児含む適応拡大申請 中外製薬

 中外製薬は26日、抗悪性腫瘍剤/ALK阻害剤「アレセンサ」について、ALK融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の固形がんに対する小児を含む適応拡大申請を、同日、厚労省に行ったと発表した。
 今回の適応拡大申請は、切除不能な進行又は再発のALK遺伝子異常(融合遺伝子、活性化型遺伝子変異、遺伝子コピー数増加)を有する小児を含む希少がん患者を対象に、アレセンサの有効性および安全性を評価した医師主導の国内P2試験(TACKLE試験)の成績に基づくもの。
 同試験において、主要評価項目である中央判定委員会による奏効率は、ALK融合遺伝子陽性の部分集団において76.5%(95%信頼区間:50.1%~93.2%)(13/17例)であった。
 副作用発現頻度は、73.1%(19/26例)で、主な副作用はリンパ球数減少、好中球数減少各23.1%(6/26例)、貧血19.2%(5/26例)、血中クレアチニン増加15.4%(4/26例)であった。同試験で認められた安全性はこれまでに認められているアレセンサの安全性プロファイルと同様であり、新たな安全性シグナルは認められなかった。

◆奥田修代表取締役社長 CEOのコメント
 ALK融合遺伝子陽性固形がんに対するがん種横断の治療薬として、アレセンサが承認申請に至ったことを大変嬉しく思う。今回の申請は、本剤が既に承認を取得している非小細胞肺がんや血液腫瘍である未分化大細胞リンパ腫に加えて、ALK融合遺伝子陽性の様々な固形がんへの治療可能性を広げる重要な一歩である。
 多様ながん種の患者さんに対して、アレセンサを新たな治療薬として1日でも早くお届けできるよう、承認取得に向け取り組んでいきたい。

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