トランスサイレチン型心アミロイドーシス治療薬「ビヨントラ」新発売 アレクシオンファーマ合同会社

 アレクシオンファーマ合同会社は21日、日本でトランスサイレチン型心アミロイドーシス(ATTR-CM)治療薬「ビヨントラ」を発売したと発表した。
 ATTR-CMは、トランスサイレチン(TTR)と呼ばれるタンパク質が解離し、ミスフォールドしたものがアミロイド線維として凝集し心臓に沈着して引き起こされる全身性の進行性アミロイドーシスである。 これらのアミロイド線維の心臓への蓄積は、心臓が血液を送り出しづらい心筋の状態である心筋症を引き起こし、さらに心不全を引き起こす可能性がある。
 ビヨントラは、90%超の安定化作用を有するTTR 四量体安定化剤である。ATTR-CMの根本原因である、生体内のTTR 四量体の不安定化を標的とし、自然に発生する「レスキュー変異」TTR 遺伝子(T119M)を模倣するように設計されている。
 同剤の承認は、ATTRibute-CM国際共同P3試験(NCT03860935)の肯定的な結果、および日本国内におけるP3相非盲検試験の肯定的な結果に基づくもの。
 国内のP3相非盲検試験の結果は、ATTRibute-CM 国際共同P3試験の結果と一致しており、試験開始 30カ月目までに報告された死亡はなく、ATTRibute-CM国際共同試験のプラセボ群(0.45)と比較して、患者1人・1年あたりの心血管関連入院の発生頻度は低値(0.13)であった。

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