タスルグラニチブ SciCloneと中国・香港・マカオ・台湾での開発・販売でライセンス契約を締結 エーザイ

 エーザイは2月28日、自社創製の線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)選択的チロシンキナーゼ阻害剤「タスルグラニチブ」について、SciClone(本社:中国上海市)と、中国・香港・マカオ・台湾における開発・販売に関する独占的権利を供与するライセンス契約を締結したと発表した。
 SciCloneは、がんや重篤な感染症に対する治療法の開発と販売のための統合プラットフォームを備えたグローバルバイオ医薬品会社で、グレーターチャイナにおいて強固なプレゼンスを有している。エーザイは、同ライセンス契約により、当該ライセンス地域における同剤の価値最大化を図る。
 なお、同社は、当該ライセンス地域以外の全世界においてタスルグラチニブの権利を保持し、既に同剤を発売している日本においても引き続き製造販売を行う。
 同契約締結により、エーザイは契約一時金を受領する。また、開発、薬事の進捗に応じたマイルストンペイメントおよび、上市後には販売マイルストンペイメント並びに売上収益に応じた一定のロイヤルティを受領する予定である。
 タスルグラチニブは、FGFR1、FGFR2、FGFR3に対して選択的阻害活性を示す経口投与可能な新規チロシンキナーゼ阻害剤だ。エーザイは、日本において、「がん化学療法後に増悪したFGFR2融合遺伝子陽性の治癒切除不能な胆道癌」の効能・効果で承認を取得し、2024年11月より発売している。また、エストロゲン受容体陽性HER2陰性の乳がん患者を対象としたP1試験(ClinicalTrials.gov)が、日本で進行中である。

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