住友グループは23日、2025大阪・関西万博で建設中の「住友館」の建築外観完成に伴うプレスプレビューを開催した。また、国内外で活躍する様々なクリエイター/アーティストや企業と共にコンテンツなどを開発する「共創コラボレーション」によって実現した「アンダントユニフォーム(YOHEI OHNO)」や、館内で展示されるリト氏の「オリジナル葉っぱ切り絵アート作品」も披露した。
開会あいさつの中で西條浩史住友EXPO2025推進委員会事務局長は住友館の外観について、「昨年12月末に完成した。住友の発展の礎である四国‟別子の嶺”から着想を得て、山々が連続するシルエットを作り上げた。住友グループが保有する‟住友の森”に植えた木を約1000本利用して安らぎのある建物になっている」と説明。
さらに、入り口付近は「1970年の大阪万博の年に植えられた住友の森の杉を使っている。木々を積み重ねて取り付けることで、樹木の年輪、大地の地層を表現している」とし、「屋根・外壁は、それ以前に住友の森で植えられたヒノキを使用している」と詳細に渡って解説した。
その上で、「我々住友の森から採った1本1本の木々を無駄なく使うため、合板に加工して利用している。設計・施行で工夫して美しい曲線の建物が出来上がった」と訴えかけた。
アテンダントユニフォームのお披露目では、男女のアテンダントスタッフが登場。「住友館」外観公開に併せて、ユニフォーム全体が披露された。
住友館のアテンダントユニフォームのデザインは、「独⾃性のあるフォルム作りと実⽤性」をコンセプトに古今東⻄のアート、建築、彫刻やプロダクトにインスピレーションを得た⾃由な発想と、フォルムデザインが持ち味のブランド「YOHEI OHNO」デザイナーの⼤野陽平⽒との共創コラボレーションによって実現された。
同ユニフォームには、住友商事グループ企業が全国の⼩売店などで独⾃に回収されたペットボトルからエコ・リサイクル⼯程で再⽣された最⾼品質の特殊⻑繊維⽤ペレット「bottlium(ボトリウム)」と、住友化学が開発した吸熱と放熱の特性を併せ持ち⼈々の暮らしの快適性向上や省エネルギー化への寄与が期待できる温度調節樹脂「コンフォーマ」を⽤いた繊維が採⽤されている。
葉っぱ切り絵アーティストのリト氏の作品紹介では、森の様々な生き物たちの様子を1枚の葉っぱをナイフで切り抜くことで表現するリト氏の作風と、「森や自然、いのち」をテーマとする住友館にぴったりマッチした住友館オリジナル作品4点が披露された。
リト氏は、2020年から独学で制作をスタートし、SNSに毎日のように投稿する葉っぱ切り絵が注目を集めているアーティストだ。作品紹介では自ら住友館に展示される「小さい秋こ~ろころ」、「急いで急いでって、これでも全力なんだよ~」、「トントントン、家作りにこだわりを込めて」、「・・・一口だけですよ」の4作品を紹介し、「作品を見る人々それぞれの感性でストーリーを考えてほしい」と呼びかけた。
住友館では、これらの住友館オリジナルの葉っぱ切り絵作品展示に加えて、展示体験「UNNOWN FORREST」の中でもリト氏の作品を用いた展示体験を提供する。