米国スタンフォード大学との共同研究で改良型DNAワクチン経鼻投与製剤開発に成功 アンジェス

 アンジェスは15日、2022年9月より米国スタンフォード大学と共同研究を進めていた改良型DNAワクチンの経鼻投与製剤について、開発に成功したと発表した。
 新型コロナウイルス感染症を含むウイルス性肺疾患に対するDNAワクチンに適用できる新しい薬物送達システム(DDS)の開発に成功したもの。
 アンジェスはは、スタンフォード大学医学部教授であるDr.Ramasamy Paulmurugan 及びDr.Tarik Massoud が開発した「Gold-Nanostar Octopod」技術と、同社が持つDNAワクチン技術を組み合わせ、新型コロナウイルス感染症を含むウイルス性肺疾患に対し、広範な免疫応答を刺激し、ウイルスの増殖防止、拡散の阻止が期待される改良型DNAワクチンの経鼻投与製剤の共同研究を2年余り進めてきた。
 その結果、当該 DDS を改良し、改良型DNAワクチンの経鼻投与に用いる技術として優れた新規のDDSの開発に成功した。新規DDSは、脂質ナノ粒子(lipid nanoparticle:LNP)を用いないことから副作用の少ないワクチン投与方法として期待できる。
 なお、同成果を利用した改良型 DNAワクチン開発については、新型コロナウイルスによるパンデミックが鎮静化しつつある現状に鑑み、同社経営資源の有効活用の面から、当面は見合わせる。また、スタンフォード大学医学部との改良型DNAワクチンの経鼻投与製剤に関する共同研究は、当初の目標を達成したため終了する。
 今後は、新たなウイルス性肺疾患等のパンデミックが発生した際に、同共同研究の成果として得られた新規DDSを利用して、速やかに新たなワクチン開発に取り組めるように備えていく。さらに、今後同社での薬剤開発においてもその活用を検討していく。
 同共同研究の終了によるアンジェスの当連結会計年度における連結業績、財政状態への影響はない。

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