中国平安保険グループとの合弁解消し、平安塩野義と平安塩野義(香港)を完全子会社化 塩野義製薬

 塩野義製薬は23日、中国平安保険グループ傘下子会社との合弁会社である平安塩野義および平安塩野義(香港)について、塩野義製薬が全株式を取得し合弁を解消することで両社を完全子会社化すると発表した。また、シオノギヘルスケア(現:平安塩野義(香港)100%子会社)についても、今後、塩野義製薬の100%子会社となる。
 同社は、2020年7月24 日に中国平安保険グループの傘下子会社2 社、平安人寿(本社:中国広東省)および中国平安保険海外(控股)の子会社であり平安集団の間接的な子会社の平安海外(本社:ケイマン諸島)と、塩野義製薬子会社の塩野義(香港)との間で合弁会社設立に関する契約を締結し、上海および香港で平安塩野義および平安塩野義(香港)を設立することで、中国を含むアジアでの合弁事業に取り組んできた。
 中国では、塩野義製薬が創出したグラム陰性菌感染症治療薬「セフィデロコル」の承認申請や医療特区における先行利用の実現、シンガポールでは、新型コロナ経口治療薬「ゾコーバ」やセフィデロコルのSAR申請に基づく承認取得などの新薬事業を特に進展させてきた。
 また、設立当初の目的であるAIを活用した中国における創薬に関しても、中国平安保険グループの優れたAI技術と、塩野義製薬の創薬におけるノウハウを組み合わせることで複数の候補を見出すなど、両社の協業によって多くの成果を上げてきた。
 今回、同合弁事業のさらなる発展を目指して両社の事業戦略に沿った事業ポートフォリオの見直しを行った結果、両社の企業価値を向上しさらなる社会への貢献を果たしていく上で、塩野義製薬は中国における新薬の研究開発・販売および製造、中国平安保険グループはコア事業への集中を計ることが最善であるとの結論に達し、同合弁事業を発展的に解消することに合意した。
 なお、塩野義製薬は引き続き、中国・アジアにおける患者や医療への貢献を目指し、中国・アジアでの事業推進に取り組んでいく。

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