塩野義製薬は24日、2020年3月期配当予想を、前回発表(2019年5月9日)の50円より1株当たり3円増配の53円に修正すると発表した。これにより、中間配当と合わせた年間の配当金は1株当たり103円となり、前期と比べて9円の増配となる。
増配理由は、2019年度も、同社グループが株式を保有する英国ヴィーブ社による抗HIV薬の販売が順調に拡大し、ヴィーブ社からのロイヤリティー収入が引き続き増加するとともに、安定した受取配当金を受領。流行が小規模であったインフルエンザの関連製品を除き、新製品売上高の拡大が収益に寄与したことなどによるもの。
また、株式会社UMNファーマの全株式の取得によるワクチン事業への参入、中国平安保険(集団)股份有限公司との長期戦略的パートナーシップの構築に向けた資本業務提携に関する基本合意書の締結など、グローバルビジネスの拡大への布石を着実に進展させた。加えて、同期も前期に引き続き、株主還元の強化、資本効率の向上ならびに機動的な資本政策の遂行を図るため、自己株式の取得(779万2500株、取得総額 約500億円)を実施し、本年3月30日開催の取締役会で自己株式520万0000株の消却を決議した(消却日:本年4月6日、消却前の発行済株式総数に対する割合 1.6%)。