医師のオンコタイプ DX乳がん再発スコア検査依頼意思決定対話型サポートツール「Patient Profile Navigator」提供開始 エグザクトサイエンス

 エグザクトサイエンスは10日、医師がN0 およびN1の早期乳がん患者の術後治療方針を立てる際に、オンコタイプDX乳がん再発スコア検査の依頼をするかを判断するための実臨床データを提示する対話型サポートツール「Patient Profile Navigator」の提供を同日より開始したと発表した。
 「Patient Profile Navigator」は、次の2つの臨床病理学的特徴を持つ患者の臨床データを提示し、医師の治療における意思決定をサポートするように設計されている。
①最大4つの臨床病理学的特徴を含む個別の患者症例の作成
 年齢・腫瘍の大きさ・腫瘍の悪性度・Ki-67(がん細胞の増殖力)

②個々の臨床病理学的パラメーターごとに要約されたインタラクティブなデータ
 臨床試験データ・意思決定とその影響要因における研究データ・リアルワールドデータ(RWD)

 オンコタイプ DX 乳がん再発スコアプログラムは、2004 年から米国で実施されていたオンコタイプ DX 乳がん再発スコア検査と日本向けに開発したソフトウエアを組み合わせたプログラム医療機器である。日本においても 2023 年 9 月 1 日、オンコタイプ DX 乳がん再発スコアプログラムとして保険収載されることになり、より多くの患者が適切な治療を受けるサポートができると期待されている。
 同検査では、一定の条件を満たす乳がん患者を対象に、乳がん組織に含まれる21個の遺伝子を調べ、各遺伝子の発現状況から独自のアルゴリズムにより、0から100までの数字で表される再発スコア結果を算出する。
 再発スコア結果は、手術後にどの程度再発しやすいかの予測とあわせて、術後薬物療法を検討する際に、「ホルモン療法」に「化学療法」を追加するかどうかの意思決定の助けになる情報を提供する。
 現在、世界中で100 万人以上の患者がこの検査の利益を受けており、日本乳癌学会、欧州腫瘍学会(ESMO)、ザンクトガレン国際乳癌会議、米国臨床腫瘍学会(ASCO)、米国国立包括癌ネットワーク(NCCN)などの主要な乳癌治療ガイドラインに取り入れられている。
 なお、「Patient Profile Navigator」は、7月11日~13 日に、仙台国際センターで開催される「第 32回日本乳癌学会学術総会」において展示する。

◆エグザクトサイエンス、Commercial lead Japan アントニオ・ラ・レジナ氏のコメント
 弊社は、オンコタイプ DX を使用することで、乳がん患者さんの過少または過剰治療を回避し、より的確な治療を患者さんと医師が話し合い納得した上で選択(SDM)頂くことを願っている。今回の「Patient Profile Navigator」の提供により、さらに適正に使用いただく機会が増えることを期待している。

タイトルとURLをコピーしました