小野薬品は24日、ヒト型抗ヒトPD-1モノクローナル抗体「オプジーボ」について、悪性中皮腫(悪性胸膜中皮腫を除く)に対する適応追加承認を取得したと発表した。
回の承認は、兵庫医科大学病院の主導の下、悪性中皮腫(悪性胸膜中皮腫を除く)患者20例を対象にオプジーボを評価した医師主導治験(VIOLA試験)の結果に基づくもの。
同試験において、主要評価項目である測定可能病変を有する患者における中央判定による奏効率は35.7%(5/14例、95%信頼区間:12.8 – 64.9%)で、同試験の主要評価項目を達成し。
また、悪性中皮腫(悪性胸膜中皮腫を除く)に対する薬物治療歴の有無別の中央判定による奏効率は、薬物治療歴無で42.9%(3/7例)、薬物治療歴有で28.6%(2/7例)で、薬物治療歴の有無を問わず奏効が確認された。
同試験におけるオプジーボの安全性プロファイルは、これまでに報告されているオプジーボの臨床試験で認められていたものと一貫していた。
今回の承認により、オプジーボが悪性中皮腫(悪性胸膜中皮腫を除く)に対する新たな治療選択肢の一つになるものと期待される。
なお、オプジーボは、厚生労働省より、2023年2月、悪性中皮腫(悪性胸膜中皮腫を除く)を効能又は効果とする希少疾病用医薬品に指定されている。
悪性胸膜中皮腫に関しては、既に2017年12月に希少疾病用医薬品に指定され、2018年8月に「がん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の悪性胸膜中皮腫」、また2021年5月にヤーボイとの併用で「切除不能な進行・再発の悪性胸膜中皮腫」の効能又は効果の承認を取得している。