小野薬品は17日、治療歴を有する進行または転移性腎細胞がん患者(RCC)を対象としたオプジーボのP3相試験(CheckMate-025試験)の最新結果について、オプジーボ群がエベロリムス群と比較して、良好な全生存期間(OS)と奏効率(ORR)を示したと発表した。同試験結果は、15日にブリストル・マイヤーズ スクイブ社が公表したもの。
CheckMate -025 試験の最短64カ月の長期追跡調査において、生存患者は、オプジーボ群で26%、エベロリムス群では18%であり、オプジーボ群で生存ベネフィットが認められた。さらに、奏効率では、オプジーボ群で23%、エベロリムス群で4%であり、奏効期間の中央値(mDOR)も、エベロリムス群と比較して、オプジーボ群で持続性が示された(オプジーボ群で18.2カ月、エベロリムス群で14カ月)。
全体的な安全性プロファイルについては、RCC 患者を対象とした CheckMate-025 試験においてこれまでに報告された解析結果と一貫していた。長期追跡調査において、新たな安全性シグナルや薬剤に関連した死亡は認められなかった。
Robert J. Motzer氏(M.D.メモリアル・スローン・ケタリングがんセンター腎臓がん部門長)は、「CheckMate -025 試験の5年生存率の結果と、本試験で継続して認められている奏効率は、治療歴を有する進行 RCC 患者におけるオプジーボ単剤療法がもたらし得る長期生存と有効性を示している」と解説。さらに、「これらのデータは、この疾患の治療において、PD-1免疫チェックポイント阻害薬としては最長の追跡調査であり、血管新生阻害剤での治療歴を有する進行 RCC患者にオプジーボが生存率の上昇をもたらし得ることを裏付けるものである」とコメントしている。
これらの試験結果は、サンフランシスコで開催中の 2020 年米国臨床腫瘍学会、泌尿器がんシンポジウムで15日に発表された。