塩野義製薬は12日、インフルエンザ薬「ゾフルーザ」について、欧州委員会(EC)より小児への追加適応承認を取得したと発表した。提携先のロシュが公表したもの。適応症は、「1歳以上の合併症を伴わないインフルエンザウイルス感染症治療」および「1歳以上のインフルエンザウイルス感染曝露後予防」。
同追加適応の承認は、小児を対象に海外で実施されたP3試験(miniSTONE-2)と、成人および小児を対象に感染曝露後の予防効果を評価した国内P3試験(BLOCKSTONE)の結果をもとに判断された。両試験の結果は、The Pediatric Infectious Disease JournalおよびThe New England Journal of Medicineにそれぞれ掲載されている。
欧州では、これまでに「12歳以上の合併症を伴わないインフルエンザウイルス感染症治療」および「12歳以上のインフルエンザウイルス感染曝露後予防」の適応でECより承認されており、今回の追加適応により、1歳以上の小児においても単回経口投与型の新しい治療・予防の選択肢が提供可能となる。
ゾフルーザの開発および販売は、ロシュグループとの提携下で進めており、日本と台湾における販売は塩野義製薬が、それ以外の国ではロシュグループが行っている。日米を含め70ヵ国以上でインフルエンザ治療薬として承認されている。