大日本住友製薬は23日、2019 年12 月20 日(米国東部時間)、アポモルヒネを有効成分とする舌下投与フィルム製剤(APL-130277) について、成人のパーキンソン病に伴うオフ症状の改善を適応症とする新薬承認再申請をFDAが受理したと発表した。
申請は、同社米国子会社のサノビオン社が本年11月21 日(米国東部時間)にFDAに再提出したもので、同剤の処方薬ユーザーフィー法(PDUFA)に基づくFDA の審査終了目標日は、2020年5月21日。
APL-130277は、パーキンソン病の朝のオフ症状、予測できないオフ症状、効果の発現遅延(delayed ON)や効果不十分(partial ON)、ウェアリングオフ現象を含む全てのオフ症状を必要な時に治療する、即効性のある舌下投与のフィルム製剤として開発された。
サノビオン社のPresident and Chief Executive Officer のアントニー・ローベル氏は、「発現の予測が難しいオフ症状は、パーキンソン病患者および介護者にとって対応が困難であり、日常生活の妨げになる」と指摘し、「当社は、本剤の審査期間中を通して、FDA と連携していく」考えを強調。
マイケル・J・フォックス財団CEOのトッド・シラー医師も、「オフ症状は、日常活動の維持の大きな妨げとなり、日常生活に深刻な支障を来たしたり、疾患の経過に伴い、頻度や重症度が悪化する可能性がある。パーキンソン病患者の40~60%がオフ症状を経験しているにもかかわらず、オフ症状が生じた際の治療選択肢は限られている」と明言。その上で、「新たな治療法の提供は、より多くの患者の症状を改善し、疾患を伴う日常生活に対処する能力と自信を向上させる可能性がある」とコメントしている。