絶滅危惧種のショクダイオオコンニャクが5年ぶりに開花 7月5日迄無料一般公開 武田薬品京都薬用植物園

左から野崎園長、坪田氏(栽培担当)

 武田薬品は4日、世界最大の花といわれ、絶滅危惧種にも選定されるショクダイオオコンニャク(サトイモ科コンニャク属)が、同社京都薬用植物園(京都市左京区)で5年ぶりに開花したと発表した。7月5日(午前9時~午後4時)まで無料で一般公開する。
 ショクダイオオコンニャクは、同植物園で1993年より栽培されており、2017年の初の開花以来、約5年ぶりに花を咲かせたもの。
 今回開花したのは2017年と同じ個体で、1日から花を取り囲む葉のような仏炎苞が開きはじめ、2日明け方5時ころに開花となった。

仏炎苞の横幅105㎝


 ショクダイオオコンニャクは、自生地では7年に一度しか開花しないといわれている植物だ。通常は、地中の球根から大きな葉が育ち、葉が落ちると休眠期に入るというサイクルを繰り返すが、極稀に葉ではなく花芽をつける。
 球根が十分に成長すると花芽をつけるなどといわれているが、理由は未だ解明されていない。国内のみならず世界的にも栽培・観察される個体数が少ないため、栽培に関する知見が多くない。花を咲かせるためには、日々の手入れと観察・対応の試行錯誤が必要となり、丁寧な対応と高い技術力が求められる。

花の高さ145㎝


 一般公開の概要は、次の通り。
◆日時:7月5日 午前9時~午後4時まで
◆場所:京都薬用植物園内(〒606-8134 京都市左京区一乗寺竹ノ内町11番地)
 ショクダイオオコンニャクのみの観覧になる
◆アクセス情報 https://www.takeda.co.jp/kyoto/access/index.html
◆料金:無料
◆予約:不要

*ただし、花の状況により早期に終了の可能性あり
*自家用車での来園は不可*気象状況を含め考慮のうえ、室内での観覧となる

◆野崎香樹京都薬用植物園園長のコメント
 タケダは日本で241年続く製薬会社として、常に患者さんを中心に考え、社会に貢献することを目指している。また、当園は来年で節目の90周年を迎える。
 これまで、諸先輩方から継承されてきた数多くの薬用植物および絶滅危惧種の保全・展示・研究を通して技術や知見を培ってきた。
 絶滅危惧種にも選定され、その生態に未だ解明されない点の多い希少植物であるショクダイオオコンニャクの二度にわたる開花も、これまでの当園の取組の成果の1つである。
 鑑賞期間は2~3日と短いが、多くの皆さまに花の大きさ・個性的な造形・ニオイの強さを体感していただきたい。

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