setidegrasib 転移性膵腺がん対象国際共同P3試験開始 アステラス製薬

 アステラス製薬は15日、「setidegrasib」について、KRAS G12D変異陽性転移性膵腺がん(PDAC)患者の一次治療を対象に、mFOLFIRINOXまたはNALIRIFOXとの併用療法による有効性・安全性を評価するP3試験において最初の患者への投与を開始したと発表した。
 KRAS G12D変異は、PDAC患者の約40%に認められ、治療成績が不良であるが、現在、KRAS G12D変異を標的とする承認された治療法は存在しない。
 setidegrasibは、アステラス製薬が独自に創製したKRAS G12D変異体を標的とする新規のタンパク質分解誘導剤だ。変異したKRAS G12Dタンパク質とE3リガーゼに選択的に結合し、疾患の原因となるタンパク質の分解を促進するようにデザインされている。
 P1試験では、想定していた作用機序に合致したKRAS G12DおよびE3リガーゼに対するsetidegrasibの作用が確認された。非盲検P1試験結果は、New England Journal of Medicineに掲載されている。
 今回の無作為化二重盲検プラセボ対照P3試験では、KRAS G12D変異が確認された転移性PDAC患者を対象に、setidegrasibと、mFOLFIRINOXまたはNALIRIFOXの併用療法の有効性および安全性を評価する。
 主要評価項目は全生存期間であり、主な副次評価項目には無増悪生存期間および安全性が含まれる。同試験では、複数の国において600人以上の患者を組み入れる予定だ。

◆谷口忠明アステラス製薬研究開発担当CRDO(Chief Research & Development Officer)のコメント
 KRASは数十年にわたり、克服が困難な腫瘍促進因子として認識されてきた。特にKRAS G12Dは、複数のがん種において高いアンメットメディカルニーズが存在する標的である。KRAS G12Dを標的としたタンパク質分解剤であるsetidegrasibをP3試験へ進めることができたことは、アステラス製薬にとって重要なマイルストーン達成であり、我々の標的タンパク質分解誘導剤領域における高い専門性と研究開発能力に対する戦略的投資の価値を示すものだ。

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