アンジェスは25日、カナダのバイオ医薬品企業であるVasomune Therapeuticsと共同開発しているTie2受容体アゴニスト(Pegevongitide)「AV-001」について、血液透析を定期的に受けている患者における目的とした新規臨床試験の1例目の患者への投与がカナダで行われたと発表した。
同試験は、カナダ保健省(Health Canada)の承認を受けた臨床試験で、名誉あるハート・アンド・ストローク・ファウンデーションの助成を受けて実施されている。
AV-001は、血液透析中に大きな循環ストレスを受ける脳血管系を安定化させる作用を有している。脳血管の不安定化は、定期的な血液透析を開始した最大70%の患者にみられる脳血管性認知障害と関連している。
同臨床研究は、ウエスタン大学 医学・医学生物物理学・小児科学教授であり、ロバート・リンゼイ透析研究・イノベーション講座教授を務めるクリストファー・マッキンタイア博士が主導して実施されるもの。
マッキンタイア博士は、ロンドン・ヘルス・サイエンス・センターにあるリリベス・カベルト腎臨床研究ユニットのディレクターも務め、臨床腎臓専門医として診療を行っている。腎臓研究分野の第一人者である同氏は、慢性腎臓病が心血管系、神経系、肝臓、消化管系に及ぼす病態生理学的影響を研究する学際的研究チームを率いている。
近年の研究では、透析治療そのものがもたらす有害な影響を軽減することに、より重点を置いている。血液透析患者は、治療中に生じる循環動態のストレスにより、反復性の虚血性脳障害をきたしやすいという特有の脆弱性を有している。
AV-001は、Tie2/アンジオポエチン-1シグナル伝達経路を標的とすることで血管を安定化させ、血管漏出を防止し、血管炎症を抑制するという新たなアプローチを提供する。
同試験開始により、Vasomune社は、患者の脳血管の状態改善に取り組むという新たな、かつ非常に意義深い領域へと歩みを進めることになる。同試験から得られる肯定的な結果は、より大規模な検証試験の設計に寄与するとともに、この高リスク患者集団における QOL及び機能面の改善につながる可能性がある。
なお、同件に伴う2026年12月期の連結業績への影響はない。今後開示すべき事項が発生した場合には、速やかに告知する。
