本年7月に日本で多がん種早期検出検査「キャンサーガード」発売 アボット

 アボットは25日、米国でラボ開発検査(LDT)として提供している新たな多がん種早期検出(MCED)検査「キャンサーガード」を本年7月に日本で発売すると発表した。
 キャンサーガードは、アボットが最近買収したエグザクトサイエンス社によって、2025年9月に初めて米国で販売開始されたMCED検査だ。血液中の複数のがん細胞由来のメチル化DNA及びタンパク質を解析することで、幅広い種類のがんの検出につなげるもの。
 治療選択肢が限られがちな、進行期に至るまで診断されにくいがんも対象としており、より早期段階でのがん検出への貢献が注目されている。
 日本のがん登録データによれば、全がんのうち約48%は、現在実施されている5大がん検診プログラムの対象となっていない。キャンサーガードは、一度の血液検査で、膵臓がん、卵巣がん、肝がん、食道がん、肺がん、胃がんなど、死亡率の高いがんを含む50種類以上のがんシグナルの検出を可能とする。
 既存検診の空白を補完し、早期発見の機会を拡げることで、依然として満たされていない医療ニーズへの寄与が期待される。
 実際、キャンサーガードは米国での臨床研究において、幅広いがん種を対象に全体で64%の感度を示した。また、ステージIまたはIIのがんの3分の1超を検出しており、治療可能性が最も高い段階で疾患を捉えられる可能性を示している。
 加えて、同検査は、不要な陽性結果をできるだけ抑え、不必要な追跡検査を避けることを目的としており、97.4%という高い特異度を達成している。
 米国の医療環境を前提としたモデル試算では、現行の検診に加えてエグザクトサイエンスのMCED技術を10年間使用した場合、ステージIVで診断されるがんが42%減少し、がん関連の全死亡率は18%低下する可能性が示されている。
 これらの結果から、キャンサーガードが、がんスクリーニング検査の新たな選択肢としてアウトカムの向上に寄与し、がん検出の水準を高めるものと期待される。

◆ステファン・ペレエグザクトサイエンス代表取締役社長のコメント
 日本では、毎年約100万人が新たにがんと診断され、年間約50万人ががんで亡くなっている。こうした状況を踏まえると、がんの早期発見をさらに進めて行くことは、極めて重要な課題である。
 強固な科学的エビデンスに支えられ、致死率の高いがんの多くを対象とするよう設計された「キャンサーガード」は、がんをより早期に見つけるという当社のミッションを推進する上で、大きな一歩となるものだ。
 本日、日本の患者さんのがん医療の向上に継続的に貢献していく取り組みの一環として、「キャンサーガード」を本年後半に日本で提供開始する計画を発表できることを、大変うれしく思う。

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