
小野薬品は5日、サステナビリティ説明会を開催し、滝野十一社長COOが、「オプジーボのライフサイクルマネージメントを中心とした既存製品の最大化、デサイフェラ製品の成長、それに続く数々のパイプラインの上市により、オプジーボの特許切れを補ってさらに持続的に成長する目処が付いた」と強調。
その上で、「ビジネスモデルを国内中心から海外中心に転換して、買収したデサイフェラと共にグローバル企業へと成長変化していくことで、よりサステナブルな経営体制にしていきたい」と抱負を述べた。
小野薬品は、①オプジーボのライフサイクルマネージメントを中心とした既存製品の最大化、②パイプラインの充実、③デサイフェラ製品を軸としたグローバル成長ーを3本柱にサステナブルな成長の実現を目指している。
従来のオプジーボ静注製剤は、米国の2028年を皮切りに、2030年欧州、2031年に日本で特許切れする。こうした中、小野薬品では、「皮下注製剤の開発」、「コンビネーション」、「適応拡大」のライフサイクルマネージメントを積極的に推進し、「その原資をパイプライン拡充、グローバル展開へと繋げていく」構想を描いている。
オプジーボの皮下注製剤は、2024年12月に米国で発売され、それに引き続いて欧州でも上市された。皮下注製剤の売上に応じたロイヤリティについて滝野氏は、「発売後10年間は取得できる」と説明し、「静注から皮下注のスイッチを進めることで、以降のパテントクリフは緩和されていく」構図を示した。
パイルラインの充実では、チラブルチニブ(再発・難治性中枢神経系原発リンパ腫、米国申請中)、サパブルルセン/ONO-0530(真性多血症治療薬、P2完了)、ONO-4578(EP4拮抗胃がん一次治療、P2完了)、ONO-2802(多系統萎縮症、P2完了)、ONO-1110(帯状疱疹後神経痛等でP2実施中)、ONO-2020(アルツハイマー型認知症、P2実施中)が挙げられる。滝野氏は、「これらの開発品に加えて、もう1~2品目程度、M&Aも含めたグローバルな製品を導入したい」と話す。
2024年に買収したデサイフェラの製品群では、キンロック(消化管間質腫瘍)、ロンビムザ(腱滑膜巨細胞種)が上市され、グローバルマーケットで極めて順調な滑り出しをみせている。
デサイフェラとは、当初の「キンロック・ロンビムザの市場拡大・上市を最優先にした協業」から、「新規プロジェクトのグローバル開発に重きを置いた一体感のある協業」に進化してきた。
こうした中、滝野氏は、「デサイフェラの買収から2年経ち、2026年にはONO2808、ONO4578、サパブルルセンの3つのグローバル試験を開始する段階になる」と指摘し、「新規プロジェクトをグローバル開発していく上で、デサイフェラとはより一体感のあるR&D体制にシフトし始めている」と意を強くする。
辻中聡浩代表取締役副社長執行役員経営戦略本部長兼人事統括部長は、これまでの両社の連携・統合について「Ono Groupが大事にしてきたもの、デサイフェラ社が大事にしてきたものをお互いに知り、共感することで相互理解につながった」と振り返った。
長榮周作社外取締役も「デサイフェラ社買収により、オプジーボクリフを見据えた当社の中長期成長戦略が具体化した」とデサイフェラ買収総括し、高く評価した。
今後のさらなるコラボレーションについて滝野氏は、「お互いが有する“患者さん中心主義”のカルチャーを大切にしながら、デサイフェラの能力、ノウハウが最大限に使える共通認識を構築し、スピード感を持って進めて行きたい」と語った。
