心筋症治療細胞医療製品「デラミオセル」 米国FDAが生物製剤承認申請審査再開 日本新薬

 日本新薬は11日、デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)心筋症を適応症とする細胞医療製品「デラミオセル」について、米国FDAから生物製剤承認申請(BLA)に対する審査が再開されたと発表した。
 FDAからの審査再開の連絡は、提携する米カプリコール社が受けたもの。FDAによるPDUFA date(審査終了目標日)は本年8月22日(米国時間)に再設定された。
 同剤は、昨年7月に審査完了報告通知(CRL)を受領した。その後、P3試験(HOPE-3試験)のデータおよび関連資料の提出により、FDAはCRLを解除し、審査を再開したもの。
 日本新薬は、2022年1月に米国、2023年2月に日本における同剤の独占的販売契約をカプリコール社と締結している。米国において同剤が承認された場合、日本新薬の米国子会社であるNS Pharma(ニュージャージー州)が販売・販促活動を実施する予定である。
 DMDは、筋肉細胞を支えるジストロフィンタンパク質の欠損が原因で骨格筋、心筋、肺の筋力低下を引き起こす進行性の筋ジストロフィーだ。DMD患者では心筋細胞が徐々に死滅して瘢痕組織に置き換わり心筋症となる。心筋症により最終的に心不全が起こり、これがDMD患者の主要な死因となっている。DMD心筋症に対する治療法は限られており、有効な治療法の開発が求められている。
 デラミオセルは、ヒト心筋から製造される細胞医療製品で、同剤から分泌されるエクソソーム(細胞外小胞)により、酸化ストレス・炎症・線維化の低減を促し、運動機能や心機能を改善すると考えられている。遺伝子変異の種類によらず、幅広いDMD患者層に効果が期待されている。

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