イラリス 世界初のシュニッツラー症候群に対する効能追加承認取得 ノバルティス

 ノバルティスは19日、イラリス(一般名:カナキヌマブ、遺伝子組換え)について、世界で初めてシュニッツラー症候群に対する効能追加承認を取得したと発表した。
 シュニッツラー症候群は、50歳前後で発症し、蕁麻疹様皮疹と単クローン性ガンマグロブリン(IgMまたはIgG)血症を特徴とする後天性の自己炎症性疾患だ。希少疾患であり、病因は解明されていないが、初期に特徴的な蕁麻疹様皮疹が出現し、さらに発熱、関節痛及び骨痛等を繰り返すことで、患者のQOLが著しく損なわれる。
 これまでシュニッツラー症候群に対して承認された治療法は存在せず、急性期の炎症症状への対症療法として、ステロイドやコルヒチン等の治療薬が使用されてきた。
 だが、これらの治療法では症状を部分的または一時的に改善するにとどまり、多くの患者で症状が強く残存する。
 また、ステロイドの長期投与に伴う副作用も懸念されている。そのため、シュニッツラー症候群に対するアンメットメディカルニーズは高く、患者のQOL低下をもたらす症状を緩和し、持続的な病態安定化を可能とする新たな治療薬が求められてきた。
 イラリスは、シュニッツラー症候群の病態において重要な役割を果たす炎症性サイトカインの一つである、ヒトインターロイキン-1ベータ(IL-1β)に特異的に結合し、IL-1βとIL-1受容体との相互作用を阻害することで、炎症反応を抑える作用が期待される。
 今回の承認は、京都大学を中心とした多施設共同国内P2相医師主導治験(IACT21071試験)のデータに基づくもの。過去にステロイドまたはコルヒチンによる治療を受けていたものの効果不十分であったシュニッツラー症候群患者において、イラリスを投与したところ、7日後に60%(3/5例)で臨床的寛解が得られ、投与96週後まで臨床的寛解または臨床的部分寛解を維持した患者の割合は80%(4/5例)であった。
 安全性ではイラリスの既存のプロファイルと大きな差は認められなかった。

◆ジョンポール・プリシーノノバルティス ファーマ代表取締役社長のコメント
 シュニッツラー症候群にはこれまで承認されている治療薬がなく、繰り返す臨床症状の長期的な管理には大きなアンメットニーズがあった。
 今回のイラリスの効能追加により、症状を緩和し持続的な病態安定化を可能とする唯一の治療薬として治療選択肢を広げ、シュニッツラー症候群の患者さんがより前向きに健やかな生活を送れるようになることを心から願っている

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