MSDは19日、「キイトルーダ(一般名:ペムブロリズマブ(遺伝子組換え))」について、局所進行頭頸部がんの術前・術後補助療法での承認を取得したと発表した。対象は、局所進行頭頸部癌における術前・術後補助療法。
頭頸部がんは咽頭、喉頭、鼻、副鼻腔および口腔の内部や周辺に発生するがんで、そのほとんどは扁平上皮がんだ。国内の頭頸部がんに関しては、口腔・咽頭がんおよび喉頭がんでは2021年には約2万8000人が罹患し、2024年には年間9000人以上が亡くなっている。
切除可能な局所進行頭頸部扁平上皮がんでは、これまで放射線療法(RT)が標準的な術後補助療法とされ、症例に応じてこれにシスプラチンが併用されてきた(±シスプラチン)。
だが、患者の予後は不良で、医療ニーズは依然として高く、今回の適応追加の承認によって、切除可能な局所進行頭頸部扁平上皮がん患者さんに新たな治療選択肢を提供することが可能となった。
今回の適応追加承認は、III期またはIVA期の局所進行頭頸部扁平上皮がん患者714例(日本人46例を含む)を対象とした国際共同無作為化非盲検P3試験で(KEYNOTE-689試験)結果に基づくもの。
同試験は、術前補助療法としてのキイトルーダ単独療法および術後補助療法としてのキイトルーダとRT±シスプラチンとの併用療法、その後のキイトルーダ単独療法を、標準治療である術後補助療法としてのRT±シスプラチンとの併用療法と比較したもので、主要評価項目は無イベント生存期間(EFS)であった。
試験結果から、術前補助療法としてのキイトルーダ単独療法および術後補助療法としてのキイトルーダとRT±シスプラチンとの併用療法、その後のキイトルーダ®単独療法を実施した群でのEFSの中央値は51.8カ月(95%信頼区間[CI], 37.5-推定不能[NE])、標準治療群では30.4カ月(95% CI, 21.8-50.1)で、EFSイベントのリスクは27%低下し(ハザード比[HR]=0.73 [95% CI, 0.58-0.92]; p=0.00411)、キイトルーダ®使用群はEFSを有意に延長した。
安全性については、安全性解析対象例361例中294例(81.4%)(日本人24例中21例を含む)に副作用が認められた。主な副作用(20%以上)は、放射線皮膚損傷142例(39.3%)および口内炎140例(38.8%)であった。

