エヌビィー健康研究所とGPCR抗体創薬の共同研究基本方針に合意 FRONTEO

 FRONTEOは12日、エヌビィー健康研究所(本社:札幌市)とGPCRを標的とした抗体医薬品のパイプライン創出および事業化に向けた共同研究に関する基本方針に合意したと発表した。
 エヌビィー健康研究所は、抗体医薬品の研究開発を専門とする北海道大学発認定スタートアップ企業で、今回合意した基本方針は、①NBHL既存パイプラインを対象とした新規適応症探索および導出(ライセンスアウト)に向けた共同研究、②新規抗体医薬品パイプライン創出に向けた共同研究ーの2点。
 両社は2025年8月より、FRONTEOのAI創薬支援サービス「Drug Discovery AI Factory(以下「DDAIF」)」を活用したGタンパク質共役受容体(GPCR)を標的とする新たな抗体医薬品パイプライン創出に向けたPoC(実証実験)を実施した。
 同PoCを通じて、「標的分子と疾患の未知の関連性を可視化し、仮説を構築するFRONTEOのAI解析技術」と、「NBHLの抗体に関する深い知見や抗体を取得する独自技術」とのシナジーを確認。その結果、協業関係をさらに発展させ、2026年度中を視野に抗体医薬品パイプラインの導出を目指すことに合意した。
 両社は今後、共同研究を通じて次の取り組みを進めていく。

◆共同研究1:NBHL既存パイプラインの新規適応症候補の検証および導出
 FRONTEOのAI解析技術を活用し、NBHLが保有する既存パイプラインについて、科学性および市場性の両面から新規適応症候補を選定した。今後、in vitro試験、in vivo試験などを通じた薬効評価ならびに臨床試験に向けた安全性評価を進め、最短で2026年度中の製薬企業への導出(ライセンスアウト)を目指す。
 なお、同取り組みにおける知財、権利、ライセンスは両社で共同保有することを基本方針としている。導出が実現した場合、FRONTEOにおいては、早ければ2026年度中に契約時の一時金として数十億円規模の対価を受領する可能性があるほか、開発の進捗や製品化・販売開始といった節目ごとに総額で数百億円規模の追加の対価を受領する可能性がある。
 導出による収益化が実現した場合は、開発や販売の進展に伴い段階的に収益が積み上がる事業モデルとなりる。

◆共同研究2:新規抗体医薬品パイプラインの創出
 同共同研究では、PoCで得られた知見を基に新規抗体医薬品のパイプラインを創出し、共同研究の解析結果を通じた新薬の開発を目指す。また、同様のスキームでFRONTEOおよびNBHLの技術を融合し、様々な疾患に対して新規抗体医薬品のパイプライン創出を行う共同創薬モデルの事業展開も図っていく。
 
◆豊柴博義FRONTEO取締役/CSO(Chief Science Officer)のコメント
 今回実施したPoCで得られた成果は、両社にとって非常に重要な第一歩であると捉えている。FRONTEOの自社開発AI「KIBIT」を活用した疾患・標的分子の網羅的解析と、NBHLの高度な抗体創薬技術を組み合わせることで、従来にないスピードで新規創薬シーズを創出できることが示唆された。
 疾患と標的分子の未知の関連性を非連続的に発見し仮説として構築するFRONTEOの技術と、複雑な構造のGPCR標的に対して適切な抗体を早期に取得するNBHLの技術とは非常に親和性が高く、両社の協業による大きなシナジーを感じる。今後はNBHLとの関係を深めながら、製薬企業への導出(ライセンスアウト)と共同創薬モデルの両面で事業化を加速させていく。

◆髙﨑淳エヌビィー健康研究所 取締役/CSOのコメント
 両社で実施してきた本PoCを通じて、FRONTEO様の技術が、当社の既存パイプラインの価値向上および新規パイプライン創出に対し、想定を上回るスピードで貢献することを確認した。
 本成果を踏まえ、次段階の共同研究では、FRONTEOとともに実証データを着実に積み上げ、パイプライン価値のさらなる高度化を図るとともに、当パイプラインの製薬企業への導出を目指していく。
 さらに、FRONTEOのAI解析技術と当社の抗体創薬技術を融合した共同創薬モデルを展開することで、革新的かつ有用な治療薬を一日でも早く患者さんに届けるべく取り組んでいきたい。
 

【参考:FRONTEO製薬企業との取り組み】

【参考:FRONTEOアカデミアとの取り組み】

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