日本新薬とFRONTEO は23日、AI技術を活用した標的探索に関する共創プロジェクトを開始したと発表した。
近年、創薬研究における標的疾患の多様化・複雑化に伴い、新たな創薬標的分子の探索が困難になっている。さらに、細胞や動物を用いた生物学的検証とAIによるデータ解析との間にはギャップがあり、研究開発のスピードや成功確率の向上を阻害する要因となっている。
同プロジェクトにおいて、難病・希少疾患を対象として、FRONTEOの仮説生成に特化したAI創薬支援サービス「Drug Discovery AI Factory(DDAIF)」と、日本新薬がこれまで蓄積してきた創薬の知見を組み合わせ、First in Classの新薬の創出を目指した研究開発を加速させる。
◆桑野敬市本新薬取締役/研究開発本部長のコメント
2035年の長期ビジョン「京都のグローバルヘルスケアカンパニーとして、一人ひとりの新しい生きるを世界に届ける会社」の実現に向け、AI技術の創薬研究への活用を積極的に推進している。
FRONTEO社のDDAIFは、創薬における最重要工程である標的探索を革新する技術であり、当社の中期経営計画に掲げる「研究開発のスピードアップ」や「継続的なパイプラインの拡充」に資するものと期待している。本プロジェクトを通じて、未だ治療法のない疾患領域に新たな価値を創出し、健康で豊かな生活創りに貢献していく。
◆豊柴博義FRONTEO取締役/ CSOのコメント
核酸医薬をはじめとする革新的な医薬品の創出において多くの実績を挙げる日本新薬と、AI創薬という最前線で共創できることを大変光栄に思う。FRONTEOのDDAIFは、独自の自然言語処理技術と解析手法により、世界でまだ論文に報告されていない疾患と標的分子の関係性や疾患メカニズムを非連続的に見出せることを強みとしている。
本技術は、従来の医薬品では到達が難しかった標的に干渉できる可能性を持つ核酸医薬領域においても、高い相乗効果が期待されます。本プロジェクトを通じ、日本新薬の革新的創薬の加速に貢献していく。
