ADHD治療薬「センタナファジン」 米国で承認申請 大塚製薬

 大塚製薬は25日、新規ノルアドレナリン・ドパミン・セロトニン再取り込み阻害薬(NDSRI)/児童、青少年、成人の注意欠如・多動症(ADHD)治療薬「センタナファジン」について、米国FDAに承認申請したと発表した。同剤は、1日1回持続放出性製剤。
 同申請は、4歳の児童から55歳の成人までの患者を対象にセンタナファジンの有効性と安全性を評価した4つのP3試験結果に基づくもの。これらの試験において、センタナファジン投与群はプラセボ投与群と比較し、ADHD症状に対して統計学的に有意かつ臨床的に意味のある改善を示した。症状評価には、児童・青少年には「ADHD評価スケール第5版(ADHD-RS-5)」、成人には「ADHD症状評価スケール(AISRS)」が用いられた。
 センタナファジン投与群では、全試験を通じて概ね良好な忍容性を示し、主な有害事象として、児童・青少年では食欲減退、悪心、発疹、疲労、腹痛、傾眠、成人では食欲減退および頭痛が報告された。

◆John Kraus大塚製薬米国子会社OPDC上級副社長兼医学責任者のコメント
 精神疾患領域におけるリーディングカンパニーとして、ADHDとともに生きる患者さんに新たな治療を届けるための重要な一歩を踏み出せたことを、大変嬉しく思う。センタナファジンは、これまでのADHD治療薬とは異なる作用機序を持つファースト・イン・クラスの薬剤で、承認されれば、この複雑な疾患に対処するための選択肢を広げる可能性がある。

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