早期アルツハイマー病治療剤「レケンビ」の静注維持投与 中国で承認取得 エーザイ

 エーザイは9月29日、ヒト化抗ヒト可溶性アミロイド β(Aβ)凝集体モノクローナル抗体「レケンビ」(中国製品名:「乐意保」について、静注維持投与が中国国家薬品監督管理局(NMPA)より承認されたと発表した。
 承認された投与法は、4週に1回投与の静注(IV)維持投与。2024年1月、中国においては、アルツハイマー病(AD)による軽度認知障害(MCI)または軽度認知症(総称して早期AD)の治療として「レケンビ」の承認を取得した。同承認により、「レケンビ」は18カ月間の10mg/kgの隔週投与による初期治療後、10mg/kgの4週に1回の維持投与レジメンへの移行を検討するか、もしくは10mg/kgの隔週投与レジメンを継続できる。
 ADは、Aβ凝集体からなるアミロイドプラーク(老人斑)およびタウ蛋白の脳内 の沈着物から形成される神経原線維変化を病理上の特徴とし、プラーク沈着前に始まり、プラーク除去後も継続する進行性の神経変性プロセスを有する疾患である。
 神経変性にはAβプロトフィブリルとタウの関与があるとされ、「レケンビ」は、プロトフィブリルとプラークの双方をターゲットとする承認された唯一のAD治療剤で、その後のタウ蓄積にも影響を与えることが期待される。
 エーザイは、2024年の中国における ADによる軽度認知障害および軽度の認知症の当事者数を1700万人と推定しており、今後高齢化の進展と共に増加していくと考えている。レカネマブについて、エーザイは、開発および薬事申請をグローバルに主導し、エーザイの最終意思決定権のもとで、エーザイとバイオジェンが共同商業化・共同販促を行う。中国においては、エーザイが販売並びに専門MRによる情報提供活動を行う。

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