「LEQEMBI IQLIK」 早期アルツハイマー病に対する初期治療で米国FDAに申請 エーザイ

 エーザイは3日、抗 Aβ 抗体レカネマブの皮下注射製剤皮下注オートインジェクター(SC-AI)「LEQEMBI IQLIK」について、早期アルツハイマー病に対する初期治療からの投与を可能とする米国FDAへの申請(sBLA)を Fast Track 指定のもとで開始したと発表した。
 米国における「レケンビ」の適応は、アルツハイマー病(AD)による軽度認知障害(MCI)または軽度認知症(総称して早期 AD)の治療である。
 同 sBLAは、早期 AD 患者を対象としたP3 Clarity AD 試験のコア試験(18 カ月)に続く非盲検長期継続投与試験(OLE)において、複数の皮下投与による投与量を評価したサブスタディに基づくもの。
 FDAが「LEQEMBI IQLIK」500mg (250mg×2 本)皮下投与レジメンを承認した場合、現行の 2 週に 1 回の静脈(IV)投与による初期治療に代わる選択肢として、SC-AI による週 1回投与による初期治療が可能となり、患者とケアパートナーが「レケンビ」による初期・維持の全治療を在宅で行う選択肢が広がる。
 現在の「LEQEMBI IQLIK」製剤における投与は平均15秒で完了する。SC-AI によって、IV 維持投与に関わる医療行為(点滴静注のための準備、投与に関わる看護師によるモニタリング等)が削減でき、AD 治療パスウェイ全体を効率化する効果が期待される。
 ADは、Aβおよびタウを病理上の特徴とし、その病理変化が Aβ プラーク沈着前に始まり、プラーク除去後も継続する進行性の神経変性プロセスを有する疾患である。レケンビは、プロトフィブリルとアミロイドプラークの双方をターゲットとする唯一のアルツハイマー病(AD)治療剤で、その後のタウ蓄積にも影響を与えることが期待される。
 レケンビは、現在 48 の国と地域で承認されており、10 カ国で申請中である。レカネマブは、エーザイが開発および薬事申請をグローバルに主導し、エーザイの最終意思決定権のもとで、エーザイとバイオジェンが共同商業化・共同販促を行う。

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